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先祖から受け継いだものを仕事に生かすためには?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第164回 祖父母 白洲正子という昭和の随筆家がいます。小林秀雄や青山二郎から骨董について薫陶を受け、日本の美について多くの随筆を残した人物です。  白洲正子には、俊足を意味する「韋駄天」というあだ名がありました。彼女はもともと伯爵樺山家に生まれ、14才で父親と渡米し、ニュージャージー州にあるハートリッジ・スクールに留学しました。その5年後に白洲次郎と結婚すると、今度は彼の仕事の関係で、毎年のようにパリやロンドンを訪れるようになりました。  さらに小林秀雄や青山二郎と出会い、骨董に興味を持ってからは、焼き物や織物、寺社仏閣や霊場などを求めて東奔西走し、実際に足を運んで自分の目で見た「日本の美」を書き表しました。「韋駄天」のあだ名は、行動的だった彼女の生涯を象徴しています。  そんな彼女には、同じように「韋駄天」と評された家族がいました。それが母方の祖父、川村純義です。川村純義は明治政府の海軍整備に尽力した人物で、死後に最高位の海軍大将に昇進しました。また明治天皇からの信任があつく、後に昭和天皇となる皇孫の養育を任せられました。 「川村のお祖父さんはあんたによく似ていて、韋駄天だったんだよ。会津の戦争では、命令を無視して勝手に先廻りをして、官軍を困らせていた」。白洲正子の著書『白洲正子自伝』(新潮社)には、評論家の河上徹太郎からそう聞かされたという一節があります。  行動の背景には常に人物の影響があります。一番影響を受けやすい人物は両親です。しかし、祖父母の影響も見逃せません。好みや性格といった終生の性質には、祖父母の影響が色濃く現れます。
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自分は、誰のどんな部分が似ているのかを考える
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