更新日:2020年06月23日 12:31
仕事

研修期間終了後すぐに辞めた新入社員に一同ア然「心配した私がバカだった…」

 そろそろ新入社員たちも職場の環境に慣れてきた頃なのではないだろうか。ようやく仕事を覚えて頑張っている新入社員がいる一方で、すぐ辞めてしまう人も後を絶たない。
新入社員

写真はイメージです。以下同(画像素材:PIXTA)

 会社の風習などは入ってみないとわからない部分はあるが、合わないからと言って無理に自分を押し通せば、「モンスター新入社員」なんて呼ばれてしまうことも……。

残業に対して「No way!!(ありえない!!)」と叫ぶ新入社員

 児嶋和美さん(仮名・30代)の勤める企業は自他共に認める典型的な古い体質だといい、それを改革すべく“ダイバーシティ採用”に力を入れ始めた結果、周囲とは正反対の人材が入社したという。案の定、人間関係のトラブルが絶えなかったそうで……。 「彼女は帰国子女で、イエスかノーか、自分の意見を物怖じせずにハッキリと言う人でした。それが悪いことだとは思いませんが、うちのような古い体質の会社では、言動が悪目立ちしてしまって」(児嶋さん、以下同)  入社さっそく、周囲を凍りつかせるような事件が起きる。 「その日、彼女はもともと早帰りの予定でした。でも、そんな時に限って主任の立場にあるお局的な女性上司がミスを犯してしまい、業務が遅れてしまいました。それは、彼女の業務にも影響し、退社予定時刻に帰れずにいたんです」  周りの社員全員が分かるほど、彼女は苛立っていたという。そこへ、この状況を知らずにやってきた社員が彼女に話しかけると……。 「『あれ、今日は早帰りだよね? まだ帰らないの?』と彼女に聞きました。すると、『私はもうとっくに仕事終わらせたのに、誰かさんのおかげで帰れないんですけど! No way!!(あり得ない!!)』と上司に聞こえるような大きな声で言い放ちました。ちなみに、彼女は普段の会話も日本語と英語を交えて話す人です」  この発言に全員が唖然とした。女性上司が彼女のことを鋭く睨みつけ、不穏な空気が流れる。しかし彼女はまったく動じない。業務完了後はさっさと退社したという。  その場にいた誰もが“KY”(空気が読めない)と感じた。彼女のKYっぷりは続く。 「同じ部署に不妊治療をしている先輩がいたんです。休みを削りながら治療を続け無事に妊娠しました。安定期に入ってから部署内で妊娠報告をしました。先輩が不妊治療していたことは、彼女を含め数人しか知らなかったんです」  妊娠報告で祝福ムードの中、彼女は先輩のもとへ。そして、フロアにはとんでもないセリフが響いた。 「先輩に対して『妊娠できたんですねー。まだ若いのに不妊治療してたんですよね? 良かったですね』って。すごくデリケートな問題なのに、平然と言ったことに驚きました。ここまでは、まぁ、我慢はできたのですが……」  さらに、彼女はこう言い放つ。 「『私は結婚する気も子どもを産む気もないんですけど~。ちなみに、子ども産んだらIQめっちゃ下がるらしいですよ。先輩もおバカさんにならないように気をつけてくださいね~。Be careful!(気をつけてね!)』と言って立ち去ったんですよ。その根拠のない発言は、離れた部署まで聞こえたくらいでした」  たとえ冗談だとしても、妊娠のために頑張ってきた先輩に向けて、わざわざ言う神経が理解できなかったと話す児嶋さん。大人しく真面目な社員が多い会社のうえ、社員の年齢層も高いなか、彼女は際立っていたようだ。  しばらくして、彼女は自主退職した。人間関係がうまくいかなったことや、彼女が望むような業務、職場環境ではなかったことが理由だという。現在、彼女はインターナショナルな企業で働いているそうだ。なんにせよ、児嶋さんの会社には向いていなかったに違いない。
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研修期間中にもかかわらず自己流を貫く
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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