ライフ

「コロナ勝ち組」に厳しい風当たり。居酒屋で胸ぐらを掴まれ…

露骨な嫌がらせも…

お金 最後は、他人から“あること”について強要されそうになったという福島県在住の自営業・井手洋子さん(仮名・40代)の話。 「夫と“不景気に強い”と言われているリサイクル店を営んでおり、コロナ禍ではやはり収益が前年同月比の2倍以上になりました」(井手さん)  巣篭もりで自宅の整理をした人が多かった。その結果、いらないものを売りたいという人が増え、逆に巣篭もりで自宅環境をより良くしたいという需要から、リサイクル品も飛ぶように売れたという。  その一方、井手さん夫妻が加盟する地域の商工会加盟の商店は軒並み減収。そんな商工会が開催した臨時の会合に井手さんが参加したところ……。 「オタクは儲かっているから、持続化給付金も一律給付金もいらないんじゃないか、と真顔で言ってきたのは商工会の副会長さんでした。冗談かと思っていたら、別の会員さんからは『困っていないのなら辞退するのが国のため』とか『もらうだけもらって困っている会員に配布しろ』と……。私たちの会社がうまくいかず会員費の納入すら困っていた時、誰一人声もかけてさえくれなかったのに。人間不信になりそうです」(同)  緊急事態には人間の「本性」が垣間見られるというもの。今回のコロナ禍で、平時には面白おかしく付き合えた「仲間」(だと思っていた人たち)との関係が、希薄になった、もしくは完全に絶たれてしまった、という人も少なくないのかもしれない。<取材・文/森原ドンタコス>
1
2
おすすめ記事