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ユニクロがポロシャツをアップデート。1000円台で買える奇跡

55/108 オーバーサイズジャージーポロシャツ(ユニクロ)1990円

MBのヘビーユース108

オーバーサイズジャージーポロシャツ(ユニクロ)1990円

 ここ数年ユニクロは世界的なデザイナーと積極的にコラボしています。毎シーズン発売日には行列ができるユニクロU、スペインのハイブランドであるロエベのデザインを手がけるJ・W・アンダーソン、ニューヨークを中心に支持されているエンジニアドガーメンツなど。一枚3万~4万円のTシャツを手がけるデザイナーが一枚3000~4000円のユニクロ服を作っているのだからいい時代になったものです。  そして、ユニクロはこれらコラボレーションを「一発屋」として売り出すのではなく、クリエーションを参考に既存品をアップデートしています。今回、紹介するポロシャツもその類い。昨年、発売日に行列ができ、即完売したエンジニアドガーメンツコラボポロシャツと素材感やデザインはかなり近い。  トレンドライクなビッグシルエットは体の線を隠してくれます。「ビッグシルエットなんて若者の文化でしょ?」と思うかもしれませんが、エンジニアドガーメンツの客層は40代以上が中心。ビッグシルエットは体の線を上手に隠してくれるからこそ、実は年配の人こそ取り入れるべき文化です。 MBのヘビーユース108 ただし、単にダボダボとさせるのではヤンチャな印象になるだけで、おしゃれには感じられない。そこで身幅は広く、体の線を拾わせないかわりに着丈を短く、コンパクトなサイズ感にしていたり、素材をツヤのあるジャージーにすることで品のある大人っぽいスーツのような風合いにしています。  こうした細かな工夫により体の線を拾わないサイズ感だけど、ダボダボにならず、大人が似合う品のよさが生まれるわけですね。これらはエンジニアドガーメンツとのコラボから着想されたもの。ユニクロは世界的デザイナーと協業することで「話題づくり」を狙っているわけではなく……実は既存品に新たな意匠を取り入れるべく、自社のハウスデザイナーに学ばせているのです。  このポロシャツが1000円台で買えるのは奇跡に近い。コラボを重ねることで、ユニクロはさらにほかのブランドが追いつけない領域へと進んでいるように思えます。夏本番までには在庫がなくなると思うので、気になる方はぜひお早めに。 商品、衣装/すべて私物 撮影/山田耕司(商品) 岡戸雅樹(人物)
MB
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag

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