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コロナ感染の過去を隠すのってアリ?飲み会で打ち明けられて絶句

 東京都内では再び新型コロナウイルスの感染者数が増えている。いくら対策をしていても完全に防ぐことはできない。
マスク

※写真はイメージです

 もしも陽性だった場合、他人に感染させないように徹底しなければならない。保健所や病院などの専門機関の指導に基づき、行動するべきだ。コロナ感染者も治療後は、日常生活に戻るわけだが、職場や自分自身の都合から“あえて話さない”人もいる。

保健所から「濃厚接触者」として電話がきた

「じつはコロナ陽性でした。現在は治療を受けて陰性となったのですが、周りにはずっと隠していましたね」  うつむきながら打ち明けるのは、長澤えみさん(26歳・仮名)だ。彼女はいわゆる“夜の街”、繁華街のバーで働いていた。 「緊急事態宣言で休業の要請が出たときも 、店は開いていました。私はレギュラー出勤。週5勤務の契約ですが、正社員というよりバイトに近い立場。だから出勤しないと、1円ももらえない。コロナの感染が怖いと思いつつも、生活ができなくなる怖さが勝って出勤していました」  毎日の検温や消毒、手洗い、うがいには気をつけていたというが、ほどなくして体調に変化が起きる。 「急に熱が39度以上出たんです。私は風邪を引きやすいタイプだし、コロナの疑いって『37.5度以上の発熱が4日以上続く場合』と報道されていたから、どうなのかなって思いながら1日休んだら、翌日に保健所から電話がかかってきて。私は友人の濃厚接触者だったみたいです」

まさかのコロナ陽性、職場の対応は…

 保健所の指導の元、PCR検査を受けたところ、えみさんは陽性。「まさか自分が……」と肩を落とした。  そして、保健所から濃厚接触者と判断された従業員のみに連絡がいったという。えみさんは指導に従って真っ先に職場に連絡したが、オーナーの反応は意外なものだった。 「じつは、従業員全員が濃厚接触者というわけではなくシフトが何日も被ってない人は、濃厚接触者には該当しないそうなんです。従業員4人のうち2人だけが濃厚接触者でした。オーナーからは『申し訳ないけど、休業になったら(店の)家賃が払えないからこのことは絶対に黙っていて欲しい』と頼まれたんです。沢山お世話になったし、ずっと赤字だったのも見てきているんで、ここで店を閉めて業者に頼んで消毒するのは厳しいんだろうなって。私がコロナだったことは同棲中の恋人にしか話しませんでした」  その後、えみさんはコロナ陽性者用のホテルで隔離生活を余儀なくされた。 「治るまでホテル暮らしをしていたんですが、仲のいいお客さんには『おばあちゃんやおじいちゃんがいるから繁華街での仕事を止められてる』ってことにしておきました。まあ、勘がいい人は気がついていたんじゃないかと思いますけど。とにかく夜の店に対する圧力が強かったですからね。オーナーだって、もっと国が保障をしてくれたりすれば、こんなことはしなかったと思います」
PCR検査

えみさんは再度PCR検査を受けて「陰性」の結果に。日常生活に戻りつつあるが…

 えみさんはオーナーの肩を持ちつつも「判断が正しかったとは思っていない」と話す。だがその間、多くの飲食店が売り上げが立たず、閉店に追い込まれた。なんとか営業を続けてきた店もあるが、これは氷山の一角に過ぎないのかもしれない。
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