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<マンガ>看護師の前でまさかの…コロナで重症化したマンガ家が“人としての尊厳”を失った瞬間

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治療中の話を聞かないのは「話したくない」からなのか?

「いやぁ〜もう、ホント、最悪だったよ」  と、快気祝いがてらの酒席で当時を振り返ったハッシー橋本さんは、コロナ体験を描いた漫画の終盤で、自身の尊厳を完膚なきまでに叩きのめされた体験を描きたいと語った。  コロナになると重症化して、その後の後遺症などについての話はよく聞かれる。だが、治療中の四方山話はあまり報道されてこなかったのではないだろうか。  私はこの原稿を初めて読んだとき、治療中の話があまり出ないのはひょっとして「話すことができない」「話したくない」からじゃないかと思った。  マンガを読んでもらった方にはわかるだろう。単純にこれらの出来事は羞恥の極みに他ならないからだ。

屈辱的な体験を口にすること

 看護師の方は「仕事」であり、「よくあること」で慣れているのかもしれない。だが、一般の人からすればやはり「人前で大便して拭いてもらう」という行為は、屈辱的なことである。  それを記者やカメラを前に語ることが出来る一般の人、それも顔を出して語れる人はそうはおるまい。  この原稿を書いている11月8日、東京の感染者数は18人だった。街には人が溢れ、コロナを克服したかのような空気が次第に強くなっている。だが、私たちはコロナ禍で体験したことを忘れずに肝に銘じなければならないのではないだろうか。  ワクチン接種に加え、最近では新薬の承認もされ、人類はコロナを克服しようとしている。だが、変異株の猛威や冬場に向けて懸念される患者数の増加など、まだまだその危険性は私たちの身近にある。  重症化したらこうなる……。ハッシー橋本さんの屈辱的な体験を胸に刻んでほしい。そして、こうした治療、処置を支えてくれる医療従事者の方々の奮闘も、もちろん忘れずに胸に刻んでほしい。 作画/ハッシー橋本 文/長谷川大祐(SPA!編集部)
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 Twitter @hashimotosan84

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