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会社員の「闇営業」、コロナ禍でも“友人・知人との食事”ならOKの屁理屈

 「闇営業」に「闇接待」。そう聞けば、前者は芸能関連の不祥事、後者は政治家による贈収賄事件を想起させる。だが、コロナ禍ならではの事情から、その言葉が一般サラリーマンの間でも拡大しているという。いったい、どういうことなのか?

サラリーマンの「闇営業」「闇接待」

営業

※写真はイメージです(以下同)

「弊社は営業も技術屋も基本は全員リモートです。だから、以前のように外まわりに出ることはなく、お客さんとはテレビ電話で会議です。感染予防対策ということで、どの社も同じような対応ですよね……表向きは」  何やら意味深な口調で説明するのは、東京都内の保険販売代理店勤務・緒方一平さん(仮名・30代)。通常であれば、得意先を訪ねてまわったり、新規顧客の獲得のため、時には「飛び入り」することもあったというが、コロナ禍では人と人との接触が厳しく制限されているため、つい最近までは、そのほとんどをリモートで済ませてきた。  しかし、いつの頃からか、自宅にいるはずの営業マンたちが、次々と家から消えていく、そんな現象が起き始めた。 「結局、電話やメールじゃ顧客管理も新規営業も難しい。慣れていないうえ、皆同じようにして一斉にやるわけですから。会社によっては、通勤させているところもあるわけで、それならば直接訪ねた方が絶対いいと、こっそり直営業をかける社員が出始めたのです」(緒方さん、以下同)

移動費や飲食代の経費は自腹だが…

 緒方さんは、直接の営業行為をこっそり行うわけだから「闇営業」なのだと笑うが、こうした事情だと、営業にかかる経費は会社に請求できず、自腹となってしまう。しかし、そこには暗黙の了解があるのだとか。 「移動するための電車代、先方と打ち合わせを兼ねたランチやお茶代も全部自腹。コロナ禍では、そういう営業活動をしていないと表向きにはしているわけですから、接待交際費がかかっているのはおかしいということになる。ただ、会社も闇営業の実態はわかっているので、営業拡大金など、慌てて作った名目で社員をバックアップしている」  感染者数の減少、ワクチン接種の開始など、コロナ禍がいよいよ終わるのではないかという期待感が高まると、多くの営業マンが、会社の指示に従わない勤務を始めたという。 「営業マンは、もう普通に客先をまわっていますし、他社と差をつけろと上からハッパをかけられて鼻息も荒い。黙認というか、奨励されているようにも感じる」
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取引先との会食はNGでも友人・知人とならOKという屁理屈
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