恋愛・結婚

男の「イケる」は大抵が勘違い。性的合意のない強引さはただのホラーだ

 見た目は美女で心は男。カリスマ男の娘・大島薫。男女の色恋、社会の矛盾、LGBTの無理解――男心と女心の双方を併せ持つ“彼”の目から見た、世の中のフシギとは?
大島薫

大島薫

性的合意のチェックリストについて

「据え膳食わぬは男の恥」なんて言葉があるが、どこからが『据え膳』なのだろうか。  先日11月15日、男女共同参画推進協会から発行された「性的同意のチェックリスト」がABEMA TVの「ABEMA的ニュースショー」で取り上げられ、話題になった。  こちらのチェックリストは2018年に作られたものだが、昨今の「性的同意」という言葉の認知の広まりもあり、同番組で取り上げられたものと思われる。  ここでの各出演者の発言が「より性暴力の被害者をよりいっそう追い詰めるような発言」と批判を受けているらしい。 性的同意アベマ番組に批判「女性が気をつければいいだけ」などの発言(2020年11月17日 18時47分 HUFFPOST)  ちなみに、男女共同参画推進協会から出ている性的同意のチェックリストは以下のようなもの。 <一つでも当てはまるなら、“性的同意”は取れていないチェックリスト> 1. 二人きりでデートに行くことは、性行為を前提としている 2. キスをしたら、性行為をしてもいい 3. 相手がイヤと言っていても、「イヤよ、イヤよ、も好きのうち」なので、性行為をしていい 4. 相手がイヤと言ってなかったら、性行為もOKのサインである 5. 酔った勢いで、性行為に及ぶのはしかたがない 6. 互いに成人していれば、性行為の際に同意を求める必要はない 7. 家に泊まるのは、性行為をしてもいいというサインだ 8. 付き合っていれば、性行為をするのは当たり前だ 9. 同じ相手に、毎回、性行為の同意を取る必要はない 10. ナイトクラブに来る人は出会いや性的交遊を求めてくる人が多いので、同意を取る必要はない (京都市男女共同参画推進協会作成のガイドブックより)  これを元に「ABEMA的ニュースショー」では各出演者がチェックリストを使用しながら、持論を展開。古谷経衡さんは全部にチェックを入れ「『嫌』だったらNoなんですけど、『ダメ』っていう子がいるんですけどそれはいい」などの発言をし、菊地亜美さんは9について、「もしそういう関係があった相手と、付き合ってなかったら会わないじゃないですか。2回目会ってたら女の子も(ダメとは)いえないと思う」

男に口説かれる立場になって気づいたこと

 それぞれの発言の是非は置いておいても、例えば一般の方で性的同意の判断に同じようなことを掲げる人はいると思う。「嫌なら断ればいい」「性被害に遭うことの多い女性側が気を付けるべき」なんて論調は世の中に溢れている。  HUFFPOSTは各発言について批判をしているが、ある意味どれだけ世間に「性的同意」に関する「ズレた持論」が存在するかを可視化する点では意義があったのではないかと思われる。  これを書いている筆者は男性だが、普段女性のような見た目で生活をしている。恋愛対象は男女両方だ。個人的には自分のことを男性と認識しているが、女性を口説くこともあれば、女性として男性に口説かれることもある。  男性の生活しか経験がなければ、もしかすると僕もまた各出演者と同じように「こんなの聞かなくても合意の上での性交だろう!」と、上記のチェックリストにチェックを入れていたかもしれない。  だが、実際男性に女性の立場で口説かれてみてわかったが、酔った勢いのまま腕をぐいぐい引っ張って「いいから、いいから」とホテルに連れ込もうとする人がいたり、付き合ってもないのに密室に入った瞬間キスをしようとする人もいる。  まったくもって、同じ男性でも「お前どこでイケると判断したんだよ」と頭を抱えてしまうのだが、そういう人をたくさん見てきたいまは上記のチェックリストに「ホント、こんくらいしっかり確認とって欲しいよな」と思うのである。
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