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「Go To停止は意味がない。コロナ第3波は峠を越えた」京大ウイルス学者・宮沢孝幸氏の見解

 コロナ第3波による「医療崩壊」の危機が連日報じられている。PCR検査によって炙り出された新規陽性者数は高止まりし、死者・重症患者ともに過去最高を更新。受け入れ上限に近づく病床の逼迫を危ぶむ声は日に日に大きくなっている。  そんななか、コロナそのものの脅威を懐疑的に見る一人のウイルス学者に注目が集まっている。コロナ報道のあり方を批判し、一向に収まる気配の見えない第3波についても「すでに峠を越えている」と唱えるが、果たして、その真意はどこにあるのか?

猛威を振るう「コロナ第3波」

第三波の峠はすでに超えている

京都大学ウイルス学者・宮沢孝幸准教授

「コロナ第3波」が猛威を振るっている――。  大阪市や旭川市が不要不急の外出自粛や時短営業を要請し、35都道府県も移動の自粛を呼びかけているが、12月16日には、東京都の新規陽性者数が過去最多となる678人を数え、12日には全国でも初めて3000人の大台を突破。大阪府と北海道では、自衛隊に災害派遣を要請する事態となっている。  医療現場からも、悲痛な叫びが聞こえる。  大阪府のコロナ中等症専門病院・大阪市立十三市民病院では、11月末までに医師と看護師ら32人が大量退職。北海道旭川でも、地域最大の基幹病院・旭川厚生病院で大規模クラスターが発生。 「医療崩壊」を懸念する声も日に日に高まっており、日本医師会の中川俊男会長は「地域医療が瀬戸際に追い込まれる状況にあり、全国どこでも起こる可能性が非常に高い」と主張。政府分科会の尾身茂会長も「ステージ3相当の地域はGo Toを含めて、人の動き・接触を控えるべき」と国会で答弁し、政府を牽制した。  そして政府は12月28日から来年1月11日まで「Go To トラベル」の一時停止を発表。国を挙げた「抑圧政策」に再び舵を切ったようだ。そんななか、「すでに第3波はほぼピークアウトしている」と断言し物議を醸しているのが、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授だ。

「Go Toが感染拡大の原因でない」と考える宮沢氏

 11月には、ABEMA TVのニュース番組で、「(感染拡大は)Go Toトラベルがきっかけにはなっている」と食い下がる元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏に対して「Go Toで救われてる命もあるんだぞ!」とブチ切れ、ネット上で大炎上。  累計9万部のヒット作『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論』の続編『コロナ論2』(12月18日発売)のなかでも、「コロナ懐疑派」のパイオニア的論客である著者・小林よしのり氏と共に、「感染の恐怖を煽っている」としてメディアや専門家を痛烈に批判している。  果たして「第3波」が終わったとする根拠はどこにあるのか……? 今回、そんな「異端のウイルス学者」を直撃した。 ――政府は、Go Toトラベルを12月28日から来年1月11日まで停止することを発表しました。 「医療崩壊を防ぐためというのが主な理由だが、人口当たりの感染者数、死者数が日本の数十倍の欧米で医療崩壊した国はないし、現在の感染者数で日本で医療崩壊が起きることはない。  そもそも、日本では毎年10万人以上が肺炎で亡くなっており、こうした人たちは人工呼吸器を使用するが医療崩壊など起きたことはない。コロナ患者の入院基準を点数化した神奈川県では、以前は65歳以上なら無症状でも入院させていたが、こうした過剰な対応が医療現場を圧迫していたのでしょう」
第三波の峠はすでに超えている

感染者数世界一の米国でさえ、医療崩壊していない

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過剰な対応が医療現場を圧迫している?
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ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論2

専門家とメディアが作り上げたインフォデミックによって我々は「1億総強迫神経症」になってしまった――。予約段階で重版が決定し、前作と合わせて累計9万部の問題作。宮沢孝幸氏へのロングインタビューも収録
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