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馬券を握りしめ……は死語になる!? 公営競技にもキャッシュレス化の波

レース場や場外でも進むキャッシュレス投票化

 新型コロナによって訪れたキャッスレス化。さまざまな場所で何かしらの電子決済が可能な時代となってきたが、その波は競馬をはじめとした公営競技にもやってきている。もはや馬券を握りしめる時代が終わってしまうのはすぐそこまで来ているのだ。現在、各公営競技にて進んでいるキャッシュレス投票。手続きは競技やレース場ごとに微妙に違いがあるが、おおまかな流れはこんな感じである。 1.会員登録してカードを発行 2.レース当日にレース場・場外でカードに入金 3.カード対応投票端末・投票機で投票券を購入 4.払い戻しはカード残高に反映される 5.帰宅前に出金
キャッシュレス投票

多くのレース場でキャッシュレス投票が主流となりつつある。馬券、舟券、車券といった投票券だけでなく、マークカードもなくなる日がくるのだろうか

 カードに投票資金を全部入れておくため、財布を出すのは最初と最後の入出金時だけ。都度の払い戻しに行く必要がなく、小銭で溢れる心配もない。また、他の利点としては、これまで購入額に応じたファンサービスは入出金が管理できる電話・ネット投票のみにできていたものが、カードで管理できているため多くの公営競技でキャッシュレス投票に「ポイント」がつくということである。さらにネット投票口座でのポイントと紐付けられレース場で得たポイントと合算できるレース場も存在する。つまりは、カード化して情報をデジタルにすることでファン個人がどの投票ツールを利用していてもサービスを受けられるということだ。

キャッシュレス投票はネット投票の便利さに追いつくか

 しかし「ゴール前で馬券を握りしめ……」というギャンブラーにとってアツくなる時間はもうなくなってしまうのだろうか。実際にキャッシュレス投票ではレシートが発行されることが多く、あと数年もすれば「ゴール前でレシートを握りしめ……」になってしまうのかもしれない。ただ、こういう意見もある。 「ネット投票ならば資金配分機能があったりする。レース場でマークシートを塗るより効率的な投票が可能だ」 「どうせ馬券の形で買えないならレース場でスマホなどからネット投票をすればいいのでは? 払い戻しに並ぶ必要もない」  つまり、レース場でネット投票してしまえばいい、という意見である。しかし、レース場でネット投票するよりキャッシュレス投票をする利点もあるのだ。
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紙の投票券はどうなる?
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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