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たまごの賞味期限は2か月? 正しい保管方法を日本養鶏協会に聞いた

徹底した品質管理

たまご そもそもたまごは私たち消費者がスーパーやコンビニで手にするまでには、厳しい品質管理を経ているという。 「食中毒の原因となるサルモネラ菌は2,500種類もあるとされていますが、そのうち食中毒を起こすものは2種類(SEとST)と言われています。この2つのサルモネラ菌を徹底的にたまごの内側と外側から排除する必要があります。たまごの外側は消毒するしかありませんが、問題なのは内側です。たまごを産む鶏の体内にサルモネラ菌がいればたまごに入ってしまいますから、養鶏農場の現場では食べるエサや水にもヒナの段階から気を遣いサルモネラフリーを徹底しています。さらに、卵を扱う人も毎月1回は検便をするなど徹底してサルモネラ菌を排除するようにしています。究極的な方法として、人間が一切触らないでたまごを採卵し、パック詰めして配送ができるシステムも稼働をしています。  日本では、スーパーや量販店で流通するたまごはすべてパッキングセンターにて洗卵・殺菌・検卵されています。その際、洗浄水及びすすぎ水は、150ppm以上の次亜塩素酸ナトリウム溶液又はこれと同等以上の効果を有する殺菌剤を用いて殺菌消毒を行っています。  これは食品衛生法を基づくもので、洗卵水の温度(基準は40℃以上だが、実際は50℃以上)や使用する殺菌剤の濃度も、定期的に確認し、記録しています」  ひと昔前のように、たまごにフンやごみが付いたものをパック卵では見かけないのはそういう理由からだ。そのため、「殻の表面にはサルモネラ菌がついているから危険」というのは昔の話なのだそうだ。さらに、「常温で保存する方がたまごは長持ちする」というのも昔の話。 「洗浄する前のたまごの殻には表面にはクチクラ層という薄い膜がついていて、この膜には細菌がたまごに入るのを防ぐ効果があります。しかし、現在ではたまごを出荷前に洗浄・消毒していますから、その膜は取れてしまうのです。そのため、必ず冷蔵庫に入れて保管するように表示し、万一細菌が付着しても細菌が増殖しないようにしています」  海外では日本のようにたまごを消毒するルールは徹底していない。日本では生たまごを食べる文化があるが、諸外国ではたまごを生で食べることはタブーとされているのはそういう理由からだ。

実は間違っていたかも!? たまごの保管で気を付けるべきポイント

冷蔵庫 信岡氏は、たまごの管理には気を付けるべきいくつかのポイントがあり、意外と間違った保管をしている人も多いという。 「冷蔵庫ドアの上の方にあるたまご専用の受け皿にたまごを入れている人は多いと思いますが、ドアを開け閉めするとその衝撃でたまごがひび割れてしまうことがあります。万一その衝撃で、たまごの殻の内側の薄い膜(卵殻膜)が破れて卵白が汁のように染み出てきたら、すぐに消費するようにしてください。汁が出た状態で何日も放置すると劣化してしまい、腐りやすくなってしまいます。パック卵はドアポケットではなく、冷蔵庫の棚にパック卵のまま冷蔵保存が最適です。  パック卵は冷蔵庫の棚にそのまま置きますが、注意するべきことが一つあります。棚奥の冷気が出る吹き出し口付近に置くと、吹き出し口からはマイナスの冷気が出ていますので、たまごが凍ってしまいます。たまごは凍結するとひび割れてしまいます。ひび割れた後にたまごの位置が動くなどして解凍されると、そのヒビから汁が出ると……これも同じですよね。冷蔵庫のどこから冷気出ているのかは見ておき、その付近は避けて置くことが必要です」  さらに信岡氏は「最も危険なのは卵黄が外気に触れてしまうことです」と警鐘を鳴らす。料理に使うため、卵白と卵黄を分けた状態でタッパーに入れて保存している人がたまにいる。だが、実はたまごによる食中毒事故の原因にもなっているのだとか。 「割ったたまごは直ぐに食べるか、直ぐに加熱調理に使うのが大原則です。タッパーで割ったたまごを保管するのは止めてください。  購入時にも注意することがあります。夏場にたまごを購入する際には、スーパーで冷やされた状態で売られていても、購入して帰宅する途中で結露してしまうことがあります。それはたまごにとって非常にまずいことです。たまごの表面に水滴がつくと、その水滴に細菌が付着し、殻から内部に雑菌が入ってしまうことがあります。だから結露が起きないように夏場は保冷バックに入れ持ち帰りの時間はできるだけ短くして、帰ったらすぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう」  適切な管理・取り扱いをすれば表示されている賞味期限よりも長くたまごを食べることができることが分かった。ひびをいれずに、10℃以下で保存をし、しっかりと加熱調理をすれば今までよりも長くたまご料理が楽しめる。<取材・文/松本果歩>恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter:@KA_HO_MA
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