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この世のすべてを「あるあるネタ」に。狂気の芸人・ちくわを直撃

子供時代は絵に描いたような陰キャ

ヴィーガンあるある

(「ヴィーガンあるある」より)

――「小学生あるあるネタ」もすごくリアルですよね。  ちくわ:年の離れた妹と弟がいて、それぞれ自分と8歳と15歳差があるんです。二人とそのお友達を見ていると「これ、私もやってたな」という言動が見られるので参考にさせて頂いています。 ――そういった人間観察は、昔から得意だったのでしょうか?  ちくわ:私自身は学校が苦手で、休み時間も机に突っ伏している、絵に描いたような陰キャでした。でも耳だけは働かせていて、周囲の様子を気にはしていましたね。  ただ、芸能界への憧れはあって、幼稚園の時は女優になりたいと思っていました。でもその後はずっと美容部員を目指していて、お笑い番組すらも見たことがなかったんです。芸人を目指すようになったのは本当につい最近のことなんです。

「小学生YouTuberあるある」より

――芸人になる前は何をされていたのでしょうか?  ちくわ:デパートで美容部員をしていました。社員だったのですが、芸人を目指すようになってからはアルバイトに切り替えて、お笑いの養成所に1年間通いました。

とにかく働きたくない(笑)

――それは意外ですね。美容部員時代の経験も、動画のネタに役立っていますか? ちくわ:お客さんと会話することが多かったし、そのときに見た女性の「あるある」もすごく参考になっていますね。開口一番、「私に似合う色を教えてください」と言ってきたり、他のメーカーの商品を出してきて、「これに会うものは何?」など、無茶振りも多かった(笑)。女性への目線はその経験で培われたものも多いです。実は、売り上げが全国一位になったこともあるんですよ。
老害あるある2

「老害あるある」より

――素晴らしいですね。ちなみに、どのようにして売り上げ一位になれたのでしょうか?  ちくわ:商品知識などももちろん必要なのですが、成分の説明より「この商品を使ったらどう変わるか」に重きをおいていました。具体的には、喩える方法ですね。たとえば「水でパックをするような使用感のファンデーションです」というと、お客様の納得感が強くなる。いずれは、美容系を応用したネタにも挑戦してみたいと思います。 ――今は動画を中心に活動されていますが、今後の目標はありますか?  ちくわ:いずれは芸人として漫才をやっていきたいのですが、このご時世なのではっきりとした展望を持てていないのが正直なところです。ただ、ユーチューブでギリギリ暮らしていけるだけの収益があるので、現状維持をするのが当面の目標。とにかく働きたくないので(笑)。あとは、なるべく垢BANを食らわないようにしていきたいですね。 【ちくわ】 芸人。20121年2月からTikTokで「ちくわ」として動画を配信。3月にYouTubeチャンネル「ちくわ【あるある】」と「ちくわ【ないない】」を開設。鋭すぎる「あるある」ネタがじわじわと話題を呼んでいる。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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