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ブッ飛んだ作品が観たい君へ。良識と常識が破壊されるインモラルアニメ/明石ガクト

ブッ飛んだ作品が観たい君に、良識と常識が破壊される、インモラルアニメを勧めたい

動画オーバードーズ

『Rick and Morty』より

 最近、何をやってもイマイチととのわないワンメディアの明石ガクトだ。  ブッ飛んだものが観たい。口ではそう語る人は多いが、いざ『ムカデ人間』とか『ハードコア・ヘンリー』とか紹介しても「あれは無理」「そういうことじゃない」とか言いやがるんだよ、クソッ! まぁでも気持ちはわかる。奇抜なアイデアは直球で描写するのではなく、何かに置き換えてくれないと僕らのヤワなハートはしびれるどころか、傷ついてしまうからね。そんなわけで、今回紹介したいのは歴史上、最もブッ飛んだアニメ『リック・アンド・モーティー』だ。

劇中で頻出するゲップは“リアル”

 天才科学者の老人と、10代の若者が時空を超えた冒険に出る。ここだけ聞けば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな(そもそもタイトルもドク・アンド・マーティーに引っかけてるわけで)古き良きSF冒険譚かな?みたいに思うかもしれない。  しかし、その考えは早計というもの。セックス&ドラッグ&ロックンロールというキーワードが良識的に見えるほど、インモラルな話が加速していく。これが実写だったら誰もが目を覆いそうだが、シンプソンズを連想させるカートゥーンアニメなトンマナがそれをうまくラッピングしてくれている。  僕が聞いた話だと本作の制作環境もまたブッ飛んでる。なんでも原作・監督・主演の三つの大役(つまり作品のほぼすべて)を務めるジャスティン・ロイランドはレコーディングの際に高濃度のアルコールを大量に摂取、ベロベロに酔っ払うことでリックを演じているそうだ。劇中で頻出するゲップは“リアル”ってこと、ストイックすぎる。  人の想像の斜め上を行くブッ飛んだものを作るには、普通のプロセスでやろうとするのではなく、その過程そのものが思いもよらないやり方であることが重要なのかもしれない。今まで通りの惰性でサウナやってても、それじゃととのわないものなんだ。  昨日の自分ルーティンをぶち壊していけ! ●『Rick and Morty』 道徳★、倫理★、哲学★★★★★(5点満点) 何でも発明できる天才科学者のリックと彼に振り回される孫のモーティーが繰り広げる、良識と放送コードを捨て去ったドラえもんみたいな話。ソロ観賞推奨’82年、静岡県生まれ。上智大学卒。’14年、ONE MEDIAを創業。近著に『動画の世紀 The STORY MAKERS』(NewsPicks Select)がある

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