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「オタクはイベントがないと死ぬ」コスプレイヤーが語るコロナ禍のオタク事情

コミケが無くなり無収入に

コスプレ「コミケでの売上で生計を立てていた作家が、イベントが無くなって無収入になったという話もよく聞きます。実際に私の知人にもそういう人がいて、就職の相談をされました」  大手サークルともなると、1日のイベントで100万円を超える売上が発生する。イベント時にはゴミ袋を金庫代わりにして、売上金を次から次に放り込んでいくサークルもあるほどだ。コミケ文化が今ほど一般的でなかった2007年には、人気の同人誌作家が同人誌の売上を過少申告し、約6570万円を脱税した事件も起こっている。  オタクたちの精神だけでなく、生活までも支えていたコミケ・同人誌イベントの相次ぐ中止。コロナ禍で浮き彫りになったオタク・コスプレイヤーの問題に対し、ベテランレイヤーである立花さんはこうまとめてくれた。 「最初の頃は、オタクはリアルイベントじゃなくても生きていけるって思っていたんですよ。ただリアルイベントが無いと、精神的にいちばん死ぬのがオタクだったっていう(笑)。コスプレにしたって、アコスタ(大手コスプレイベント)開催時には緊急事態宣言下であろうと人が殺到している。コスプレ趣味がネットと上手く合致していない・しきれていない証拠でしょうね」  コロナ第5波の影響でますます推奨されるオンライン化。オンラインに対応できないオタク・コスプレイヤーたちは、この社会的な動きの中で果たして生き残れるのだろうか。  コロナ収束後の世界では、オタク文化も様変わりしているかもしれない。 <取材・文/倉本菜生>
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0
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