業務スーパー、最後の強みは企画から製造、販売までを垂直統合させるSPA(speciality store retailer of private label apparel=製造小売)を取り入れている点です。
ここまで見てきたように、業務スーパーは製造も、販売も自社で行う仕組みが整えられているのがおわかりいただけたと思います。
さらに、神戸物産はいま新しいステージに入ってきています。ソフトバンクと業務提携を行い、AI活用による次世代型スーパー「業務スーパー天下茶屋駅前店」(大阪市西成区)を実験店舗としてオープンさせました。
AIでレジ待ち時間がわかる
具体的な取り組みは以下の3つです。
一つ目は、AI カメラで品切れを自動検知できる点。陳列棚の映像を AI カメラで解析し、品切れを自動で検知してスタッフに知らせるシステムを導入することで消費者はスムーズに買い物を楽しめます。店舗側は、スタッフの業務量や人件費を削減でき、業務スーパーの強みであるローコストオペレーションのさらなる強化を実現できることになります。
二つ目は、消費者が選んだ商品に応じておすすめ商品やレシピを提案するレコメンドカートも導入されていること。これにより何を買うか決めていない消費者の買い物のお手伝いを担うことができるのです。
三つ目は、AI を活用してレジの待機人数を予測できること。スーパーのレジの混雑は、ラーメン二郎に並んでいるときのようなワクワク感がほとんどありません。このストレスを解消できるメリットはとても大きいと言えるでしょう。