恋愛・結婚

「貧乏になってもいい」からパパと離婚して。コロナ禍で家庭は崩壊寸前

 新型コロナウイルス感染拡大にともない、生活が大きく変化。その結果、「コロナ離婚」する夫婦が増えているという。具体的には、どんな理由で離婚を考えるのか。今回は、2人の女性に話を聞いた。

子どもから「貧乏になってもいい」と言われてコロナ離婚を検討中

離婚届

※写真はイメージです。以下同(Photo by photo AC)

 社内恋愛の末に結婚した大木るりさん(仮名・40代)。仕事熱心な夫を尊敬しており、家でも仕事や会社の話を聞くことが本当に好きだったという。しかし、コロナ禍がすべてを変えた。 「主人は旅行会社に勤務しており、支店の管理職としてバリバリ仕事をしていました。コロナが拡大してからは全国の支店で数千万から数億円のキャンセルが相次ぎ、ため息が増えていきました」  先が見えない不安から、以前のようなはつらつとした姿は消えていった。昨年の緊急事態宣言で夫の会社は休業を余儀なくされた。 「この状況で旅行に行く人は稀ですよね。リモートができない仕事なので、主人はどこにも出かけることなく、ずっと家にいます」

家族に対してストレスをぶつける夫

 そして、子どもたちの通う学校も一斉休校に。 「中学生と高校生の子どもたちも家にいるようになりました。そこに主人。ここで、私も家にいる状況だったら良かったのかもしれませんが、当時はダブルワークをしており、ひとつは飲食店でパート。もうひとつはコロナ禍の影響を受けない業種で事務職を9時から17時までしていました」  子どもたちはそれなりの年齢なので、そこまで大変ではないだろうと大木さんは思っていたそうだ。一方、夫にとっては大きなストレスとなっていたようで……。 「常にイライラしていて不平不満が増えました。ついには、こちらに対して当たり散らすようになりました。私が仕事で遅くなった日には必ず不機嫌になり、『コロナ禍なのに働くとかありえへんのやけど』とまで言われました」  そんな夫に家事の負担をかけないよう、早起きをして掃除と洗濯、朝食の準備。仕事が終わってからも買い物をして夕食を作るという日々。 「ここまで頑張っても主人からは『掃除ができていない』『ここが汚い』『仕事ばかりして』と言われます」  なんとか我慢を続けていたのだが、夫の矛先は意外な方向へ。そして、ついに嫌気がさした。 「娘から『パパがずっとイライラして嫌なんやけど』と聞いて。子どもたちにまで影響が及んでいると知ったときはもう悲しくて、悲しくて」  子どもたちは「家にいるのがつらいけど学校にも行けないし、外にも出れない。逃げ場がないんだけど」と嘆いていたそうだ。大木さんは、その瞬間から“離婚”を考えるようになったとか。
次のページ
「パパと一緒にいるのが嫌」
1
2
3
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ