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「コロナ離婚はカッコ悪いので別れたくない」夫が離婚に同意した呆れた理由

 コロナ禍で夫婦の価値観の違いなどに気づいて離婚する「コロナ離婚」。外出自粛下で二組の夫婦に、いったい何があったのか——。

体調不良でも「面倒くさい」からPCR検査を受けない夫

離婚したい

※写真はイメージです(以下同)

 大島潤さん(仮名・40代)は、コロナ禍の外出自粛で夫と二人きりで過ごす時間が増えた。世間では暗い話題ばかり。子どもやペットもいないため、息を詰まらせる思いだったと話す。  夫に対してイライラする大きな原因は、彼の「超面倒くさがり」な性格だ。 「会社に行かない日はお風呂に入らず、歯も磨かず、ダサいメガネをかけて、一日中パジャマで過ごしています。パンツも履き替えません」  夫のパジャマは、20年ほど着続けているヨレヨレクタクタのスウェット。髪の毛はいつも寝癖がついており、ヒゲはボーボー。だらしなく、どうしようもない風貌のようだ。 「姿を見るだけでもイラッとします。向かい合って食事をしていると、ご飯もまずくなります。こんな人と一緒に生活しているなんて、こっちの運気まで下げられそう」  大島さんが「着替えて」と言っても「面倒くさい」の一言。「くさいからお風呂に入って」と言っても無視されるのだという。  夏は特に匂いがひどく、ソファーやベッドなどにファブリーズをかけまくった。大島さんは我慢の限界だった。そんなとき、「超面倒くさがり」な性格だからといって済まされない出来事が起こる。体調不良によるコロナ疑惑だ。

会社で陽性者が判明「夫のせいでは…」

「夫が会社から帰ってきたら『なんか体調が悪い』と言って。熱を測ると微熱がありました。咳が出て体の節々が痛いと訴え、市販の風邪薬や栄養剤を飲んでも回復せず……。  思い浮かぶのはコロナしかありませんでした。夫はワクチンを1回も打っていませんでした。その理由は、もちろん面倒くさいからです」  大島さんは、「コロナかもしれないから保健所へ連絡して」「PCR検査を受けて」「まわりの人に迷惑をかけるから会社には行かないで」と主張したが、「うっさい」「面倒くさい」で片付けられてしまったという。  しかし、それから1週間後に夫の体調が悪化、しぶしぶ検査をすることになった。 「やはり、コロナ陽性でした。私は濃厚接触者ですが、奇跡的に陰性でした。ただし、夫の同僚は同時期に陽性となったので、夫がうつしてしまったのではないかと思います。早く検査を受けていれば、こんなことにはならなかったのに。本当に最悪です」  さらに、自宅療養中の夫の態度があり得なかったようで。 「軽症だったので自宅療養していたのですが、看病している私に体温計を投げつけたり、横柄な態度をとったり。振り返ると、『面倒くさい』では済まされないことがたくさんありました」  こんな人と一生いることを考えると、「離婚」の二文字が頭の中でぐるぐると回っていると大島さんは嘆いた。
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婚活アプリで出会った彼とスピード結婚&コロナ離婚
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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