恋愛・結婚

「やっぱり子どもがほしい」コロナ禍で気づいた本心、離婚の危機に

 コロナ禍で今までは知らなかった「価値観の違い」が浮き彫りになり、離婚する夫婦が増えている。世間で注目を集める「コロナ離婚」。SNSを見渡せば、テレワーク中の家事・育児の分担にまつわる不満が多数見受けられる。その気持ちが大きくなれば、人生のパートナーと決めたはずの相手とも別々に生きる道を考える。
夫婦喧嘩

※写真はイメージです。以下同(Photo by photo AC)

 埼玉県在住の木村佳苗さん(仮名・30代)は現在、悩んでいる最中だ。木村さん夫婦に子どもはいない。当初、“夫の考えに任せる”つもりでいたというが……。  外出自粛で他人と接触する機会が減り、自分自身と向き合うなかで、胸の奥底にしまいこんでいた「本心」に気づくこともある。

コロナ禍で気づいた自分の「本心」

 約10年前、木村さんは現在の夫(30代)と仕事関係者を通じて知り合った。彼は「仕事をテキパキこなす」と周囲から評判もよかった。会社では若くして重要なポジションを任されており、そんな頼り甲斐があるところに惹かれたという。そして、交際から数年で結婚。コロナ禍に突入し、自宅で過ごす時間が増えるなか、当初は夫婦関係もうまくいっていた。 「家にはそれぞれの部屋があるので、会社がテレワーク体制に入ってもお互いに大きなストレスもなく生活していました。夫は家事も率先してこなしてくれます。子どもがいる友人や同僚の愚痴などを聞くと、仕事と家事・育児の両立がすごい大変そうだなって」  子どもや保育園の都合に振り回されて急に仕事を休んだり、連絡がとれなくなったりする人たちをチャットツールで目の当たりに、「最初は“私には関係のない話”と他人事のように思っていました」と話す木村さん。  しかし、“私には関係のない話”という現実が、次第に彼女を苦しめることに。

“夫の考えに任せる”つもりでいた

 彼女自身は子どもが好きだ。とはいえ、“夫の考えに任せる”つもりでいた。 「結婚前、彼にそれとなく聞いてみたら『今は考えられない』と言っていたんです。ただ、それも今は考えられないだけで、そのうちほしくなるんだろうなって。友人の子どもには、楽しそうに遊んであげていたので」  ところが、夫の考えは結婚後も変わらなかった。そして数年後、はっきりと「子どもはいらない」と告げられたのだ。シンプルに好きじゃないから育てたくないという理由だった。 「私も夫がそう言うなら、まあ、それでいいのかなと思っていました」
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ひとりの時間に自分自身と向き合った
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ライター・編集者。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』(共に彩図社)など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ【最新版】』(辰巳出版)がある。Twitter:@gold_gogogo

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