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コロナにキャリアを奪われたアラサーOL。人生設計がめちゃくちゃに

コロナでビザが下りず…

ワーホリ「J-SHINEの正資格を取ったら、すぐにビザ申請をして飛ぶつもりでした。でもコロナで実習が無くなって座学だけになってしまい、資格が取れなかったんです……。 仕方がないので資格は諦めて、とりあえず飛ぼうとワーホリビザを申請しました」  春から渡豪するため、昨年3月後半にビザを申請。オーストラリアはワーホリビザの年間発給枠に制限がなく、条件さえ満たしていればビザはすぐに下りる。  しかし待てど暮らせど、ビザが下りる気配は無かった。 「申請サイトのステータスが“received(申請受理・審査中)”で止まったままの状態が続きました。最初は『コロナだから仕方ない。そのうち行けるだろう』と思って、とりあえず生活のために派遣に登録したんです」  いつビザが下りてもいいように、2~3ヵ月の短期契約で働き始めた理沙さん。しかし何の音沙汰もないまま、申請から1年半が経ってしまった。問い合わせをしても、「30歳で申請をしているから大丈夫」以上の返事は無かったそうだ。    渡航できるのか分からないまま月日だけ流れ、2021年になってしまった。短期の派遣契約を重ね、先日32歳の誕生日を迎えた。本来ならばワーホリの対象外となる年齢。公的機関からの連絡は無いままだ。

人生計画が完全に破綻

悩み「昨年の3月20日までに申請してビザが下りた人には、今年3月時点で返金手続きの案内が来ているようです。私が申請したのはその後だったので対象外でした。他には案内が何もありません。申請サイトのステータスも相変わらず審査中で止まっています。ビザが下りるかもしれないし、下りないかもしれない。どうなるか分からないから、身動きが取れないんです……」  本来なら既にワーホリを終え、夏には転職活動をして正社員で働いている予定だった。「人生計画に差し障りが出ている」と溜め息をつく理沙さん。自身の先行きに深い懸念も抱いている。 「このままワーホリに行けないなら転職活動をするつもりでいますが、年齢や経歴を考えると不安です。30代以上は転職市場で管理職を求められやすいと聞きます。でも今まで管理職の経験が無いので、その状態・年齢で今から市場に入っていけるのか……。今回のゴタゴタで、人生の目標も無くなってしまいました」  とはいえ、渡航を完全に諦めたわけではない。もしワーホリビザが下りない場合、観光ビザを使って3ヵ月だけでも行くつもりだという。何がそこまで彼女を駆り立てるのだろうか。
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渡航を諦めたくない理由
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福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0

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