自販機になぜか売ってる「ケーキの缶詰」が意外とウマい! 見た目も土産向き
人に会うことなくボタンを押すだけで商品の購入ができる自動販売機。コロナ禍となって、非接触スタイルへの需要の高まりから、その役割に注目が集まっている。その中で、新規ジャンルの商品も続々と自販機で販売されるようになった。今回は、都内に設置されている「珍自販機」で商品を購入しレポート、また製造元にも話を聞いた。
トレンドの発信地である渋谷。その中心となる渋谷駅に「本格的スイーツ」が売られている自販機がある。渋谷マークシティの1階に設置されている『OKASHI GAKU』の自販機だ。
ラインナップはスイーツの定番「ショートケーキ缶」や、ふわふわのシフォンと生クリームのたっぷり入った「ふわ缶」など。値段も1000円前後も千円前後と「本格的」で、自販機で購入するには一抹の勇気が必要だ。
筆者が購入したのは「ショートケーキ缶250ml チョコレート 980円」。底の深い缶のため、スプーンは長めのものがが付いている。缶の口は、プルタブ式で全て開くようになっており、開けた瞬間から甘い香りが漂い始める。
チョコレートクリームを一口食べると、かなり濃厚で口当たりも滑らか。鮮度が命であるイチゴも新鮮で、程よい酸味が濃厚なチョコの甘さに爽やかなキレをもたらしている。中程から底の方に食べ進んでいくと、クラッシュアーモンドも入っていてカリッとした食感の変化も楽しい。確かに「本格的」と言って間違いない逸品だった。
ショートケーキを缶に詰めて自販機で販売をするという新しい発想。設置に至るにはどんな背景があるのだろう。設置運営をしているのは株式会社GAKU。北海道や東京・大阪で飲食店を多くプロデュースし、夜パフェ専門店など、スイーツにも力を入れている企業だ。
代表取締役の橋本学氏は「ケーキ屋さんは閉店時間が早いので、24時間購入いただけます。また、包装を持たなくてもいいことからお気軽にご購入いただけます」と利用者のメリットを話す。
さらに、運営側にとっても販売員が要らないため、人件費を使わずに運営できる点にメリットがあると同氏。
また、缶の側面から中身が見える作りになっている点について「崩れないようにするデザイン性」を作り上げることに苦労したそう。確かに、美味しそうないちごの断面とたっぷり詰まったクリームが美しく見えるのは、自分が食べるために買う場合だけでなく手土産とても重宝しそうなビジュアルだ。
しかし「お土産で渡すのに、見た目だけ良くても美味しくないと意味がありません。ですので、生クリームもハイグレードのものを使っていますし、パーツもひとつひとつパティシエが丁寧に手作りしています」(橋本氏)と、見た目だけでなく、美味しさにもつよいこだわりがあった。
渋谷のど真ん中に本格スイーツの自販機
なぜスイーツを自販機で?
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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