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「“オタクな自分”を恥ずかしがらない」SNSでバズりまくる漫画家の制作秘話

 近年は、漫画家がSNSで作品を発表し、そこでバズったことがきっかけでプロデビューに至るケースも珍しくなくなってきた。一方で、すでに連載漫画を持っているプロ漫画家たちのなかには、SNSで自由に漫画を創作することを日課としている人も少なくなく、漫画家自身の日常がより垣間見られると、評判を呼ぶことも多い。  カエルDX先生もそんな創作スタイルが注目されている漫画家のひとり。「ド」がつくほど生粋のオタクであることを自称している。自身のTwitter(@kaeru_dx)や公式ブログで更新しているレポ漫画は、そんな自身のオタク生活を絶妙に切り取った作風。雑誌「まんがタイムきららフォワード」(芳文社)で連載していた「観音寺睡蓮の苦悩」のような商業作品を制作する傍ら、こちらのレポ漫画では、“過去の痛い黒歴史”などが赤裸々に綴られたエピソードを、躊躇なく漫画にしているのである。
カエルDX

アニメを見たり、登山したりとオタ活を満喫するカエルDX先生(画像はカエルDX先生提供)

 漫画家でありながら、オタクな自分を面白おかしく見せる姿勢から付いたあだ名は“インターネット芸人”。Twitterのフォロワー数は約30万人、公式ブログ「カエルDXのオタ活日記」は月間1000万PVを突破するなど、レポ漫画で話題のカエルDX先生に、今回はオタクな自分をどう見せようとしているのか、その制作の裏側を聞いてみた。 【漫画をすべて見る】⇒画像をタップすると次の漫画が見られます

漫画家になった理由は腑に落ちるもの……

 短期美大を卒業後、デザイナー、グラフィッカーとして会社員生活を送っていたというカエルDX先生。専業漫画家になったきっかけは何なのだろうか? 「情けないお話で恐縮なのですが、独立した最大の理由は、朝起きるのが苦手すぎたことです……。本当に10時間ぐらい眠らないと調子が出ないんですよ! なので、会社員生活は肌に合わず、専業の漫画家として活動するようにしたんです」(カエルDX先生、以下同) 「自由に絵が描きたいから」などの意欲に溢れる理由を想像していたが、その理由はめちゃくちゃ身近なものだった。  そんななかで、カエルDX先生は商業漫画とは別に、レポ系漫画を描き始めた。 「昔、キャンプに行った記憶がとても楽しいものだったので、その楽しさを読者のみんなにも知ってもらうために選んだ手段がレポ漫画でした。当初はアウトドア漫画を描いていましたが、現在は自分の経験したことを漫画にするようにしています」

オタクな自分を恥ずかしがらない姿勢で漫画を描く!

カエルDX

自らのファッションセンスすらネタにする(画像はカエルDX先生提供)

 “オタクな自分”を漫画に描くうえで、一番意識していることについてうかがうと、「オタクであることを恥ずかしがらないことですね!」とズバリ。 「オタクな自分も、異常者っぽい自分も恥ずかしがらず、否定せずに『こういう変な奴いるよね』というノリで描いています」
カエルDX

若い頃にありがちな“イキリ”エピソードを恥じらいなく描く!(画像はカエルDX先生提供)

 2022年9月6日現在、Twitterで4万いいねも獲得しているカエルDX先生のヒットレポ漫画に「勘違いお絵描きオタクが美大を受験したレポ漫画」という作品がある。多くの共感を得た本作にはどういった気持ちを込めたのだろうか。 「正直、大それたことは考えずに一人の受験者である自分を等身大で描きました。強いて意識したことと言えば『こういう人生もあるんだ』と、他人の人生をちょっと覗く距離感で読んでもらえればいいな、とは思っていましたね。ほら、人の半生とか聞くの面白いじゃないですか(笑)
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オタク友達との会話のノリ
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