カーライフ

新型Zで湾岸を流したら。令和と昭和の融合を感じた夜

新型Zを手に入れられるのは…

オートクラブ

新型フェアレディZで平日夜の大黒ふ頭を訪れたら「あれ、新型Zじゃね?」と、若いカーマニアたちに囲まれました。写真も撮られました(Zの)。昭和の完成形は若者にも人気でした

 生産予定台数がどれくらいなのか、何台の受注があったのか公開されていないが、とにかく新型フェアレディZは、国内では発売前に売り切れた(たぶん)。おそらく中古車や海外からの逆輸入車は、新車の数倍の値段になるだろう。  こうなったらもう仕方ない。新型Zを手に入れられるのは、実車も見ず、もちろん試乗もせずに、7月末までに内金を入れ、契約書にサインした勇者だけなのだ! 勇者たちは転売で儲けることもできる。まさに勝利者である。  それでも私は、自動車ライターの特権で、こうして新型フェアレディZに試乗することができました。そして、夜の首都高湾岸線を走ることができたのです。ああ、なんてありがたいことでしょう。自動車ライターになって本当にヨカッタ!(たぶん)もう買えないクルマなので、報道しても無意味なのですが……。  で、新型フェアレディZ、実際乗ってどうだったのか?

本当にすばらしいです!

 すばらしいです。本当にすばらしいです。何がすばらしいって、まず猛烈にカッコいい。そしてエンジンが最高にいい! 405馬力のV6ツインターボエンジンがウルトラすばらしい! パワーがあるのはもちろんだけど、それより回転フィールが凄まじくイイ! アクセルを踏み込んめば、「コワァ~~~~~ン」という美しいサウンドが響き渡って疾走する。  実はこの音、車内のスピーカーから出ているもの。厳しくなった騒音規制をクリアするため、車外はまったく静か。そう聞くとシラけるかもしれないが、人工音だろうがなんだろうがイイんだよ! ものすごく自然でイイ音だから!
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夜の湾岸を走り…
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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