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46歳男性、会社で初の“男性育休”を取得。経験者が語る「休暇とはほど遠い毎日」

給付金は2ヶ月に1回にまとめて振り込み

家計のやりくりの為、お金を数える女性

写真はイメージです

 育休取得を躊躇してしまう理由の一つがお金。大抵の会社では、育休期間中は無給ないしは減給となるところがほとんどで、その代わりに国から「育児休業給付金」が支給される。具体的にいくら支給されるのかが最も気になるところだ。 ——お金関係を心配する人が多いみたいですが、実際はどうなんですか? 育休くん:給付金は最初の半年が額面上の給料の65%、残りの半年が50%です。社会保険関係は免除されるので、手取りでいったらほぼ変わらないか微減ぐらい。ただ、ボーナスを加味した年収ではなく月給ベースで計算されるので、毎月の給料は少ないけどボーナスが多いタイプの人の場合は少々ツラいかもしれませんね。  あと、給付金は2ヶ月に1回、2ヶ月分がまとめて振り込まれるので、一回目の振り込みまで最短でも2ヶ月かかります。だからそれまでに最低でも2ヶ月は凌げる貯金が必要ですね。自分の場合、ちょうど新型コロナウイルス真っ只中で、役所がテンパっていたせいか遅れに遅れて、最初の支給が4ヶ月後でした。その時は「ホントにもらえるのか?」って、ものスゴく不安になりましたよ。

妻との揉め事を減らすためにやっておくべき準備

 育休を取って毎日家で育児をしていると嫁との揉め事が多くなりそうで心配……、なんなら会社に行っている方が気楽。そんなことを思っている人も少なくないのではないだろうか。実際、コロナ離婚なんてものも増えているわけで、夫婦一緒にいる時間が長くなると、それまでとは違ったストレスが溜まるのは事実としてあるようだ。 ——部下の方が言った「ずっと家にいるのはしんどい」という気持ちも分かるとおっしゃていましたが……。 育休くん:新型コロナの影響もあり、ほぼ毎日家にいたので、ぶっちゃけ息が詰まりました。これが育休を取得して一番辛かったことかもしれません。ずっと家に篭っていると嫁と口喧嘩もしますし。そんな時は「あぁ~会社に行っている方が気が楽だわ」って思ってました。コロナがなければ、たまに会社の同僚と飲みにいったりして気分転換もできただろうから、そこまでギクシャクしなかったでしょうけど。  だから、これは奥さんとの関係性にもよりますが、育休に入る前に話し合って、それぞれが自由に時間を使える日を設定しておいた方が絶対にいいです。例えば、第2土曜日はパパの日、第3土曜日はママの日とか。その日は育児全般を相手に任せて、買い物をしにいくも良し、友達と飲みにいくも良し、って感じで。育休中って、会社と違って仕事と休みの節目がないので、意識して自由にできる時間を作らないと一生リフレッシュできませんから。
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「育休」というネーミングがよくないのか
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