更新日:2023年03月01日 13:17
仕事

老後の仕事選びに「シルバー人材センターが頼りにならない」理由

地域と離れていた人には不向き

 また、意外と重要になるのが、地域の枠組みとその中での交流だ。シルバー人材センターは地域に根ざし、地域に貢献する趣旨で作られているので、その市区町村の外で活躍するような仕事は原則なく、そうしたスキルも活かせない。  シルバー人材センターそのものも、その市区町村の職員だった人や長く貢献していた人が運営に携わっている。そうした“しがらみ”や人づき合いがどうしてもサービスに反映される。なので、現役時代に地域と離れて活躍していたような人だと、馴染みにくい部分が出てくるのだ(ちなみに、大手企業ではOB・OG会が企業版シルバー人材センターのようなシニア活躍の場を模索しているケースもある)。  自身の経験スキルを活かす点についても同様に、地域の枠組みの中でしか活かせず、その仕事数も多くない。やはり自分に合った仕事にしっかり取り組みたい人にとっては向いていないことが多くなりそうだ。  会社員などとして働き続ける年齢が、65歳、70歳と上がり続け、インターネットやモビリティの環境変化によって地域の枠組みも変化している現在、シルバー人材センターもまた、こうした年齢と地域の枠組みの変化の影響に合わせて今後変化していくのかもしれない。
50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中
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