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「ラーメン山岡家」が快走。日高屋、一風堂と明暗を分けた“絶好調の背景”

チェーン店とは思えない!こだわりすぎた豚骨スープ

山岡家

スープのコクはチェーン店とは思えないクオリティ(筆者撮影)

 山岡家の最大のこだわりは店内仕込みの豚骨スープです。なんと、スープが完成するまでに要する日数は3日間。  山岡家のスープは、水と豚骨だけで煮込み続け、旨味を限界まで引き出すのです。その結果、完成した豚骨スープはコクとスッキリの両方が口の中で調和します。  まさに「ガツンと来て、くせになる。」のです。

出店条件の厳しさが“味のこだわり”に

 そんな味に定評のある山岡家。  トラックドライバーからの支持があるのだから、どんどん出店すべきでは? そう思った方もいるかもしれません。しかし、それは山岡家としては”NO”なのです。  実は、山岡家の出店には一定のハードルが設けられています。なんと、新規出店は代表取締役社長の山岡正氏が自らスープの味を確認し、”お墨付き”が必要なのです。  さらに出店後にも不定期でスープ講習会を開催し、クオリティの維持・向上が常に求められます。実は、店内での手作りはスープだけではありません。  山岡家はセントラルキッチン方式を用いずに、チャーシューやネギ、そして麺も店内の手作りです。  多くの外食チェーンは店舗が別の場所で調理業務の大半を担うセントラルキッチンを採用している中、山岡家は店舗で調理することにこだわり続けています。  出店スピードだけを考えるとセントラルキッチンに軍配が上がり、山岡家の戦略は非効率です。しかし、効率よりもこだわりを大事し続ける姿勢にこそ山岡家の強さがあります。
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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