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「ラーメン山岡家」が快走。日高屋、一風堂と明暗を分けた“絶好調の背景”

ドライバーに至れり尽くせりの環境

 再度、物件募集を読んでみましょう。  物件募集には「敷地面積250坪~(建物床面積30~50坪程度)」という記載があります。山岡家の敷地面積が建物床面積よりも非常に大きい理由は駐車場を設けるためです。しかも、比較的大きな規模の駐車場を山岡家では必要としています。  郊外かつ大きな駐車場…。勘のよい方であればわかったのではないでしょうか。  そう、山岡家がメインターゲットのひとつとして据えているのはトラックなどの大型車を運転するドライバーの方々です。コロナ禍においても山岡家が成長し続けた理由はこの点にあります。  日本列島をコロナが襲ったときでも、トラックドライバーは走り続けていました。その物流の現場で働く人の食を支えていたひとつが山岡家だったのです。

24時間営業、シャワー併設のお店も

 山岡家は全店舗で年中無休24時間営業を基本としています。これも深夜でも働き続ける長距離ドライバーには嬉しい点です。  さらに、山岡家は店舗によってはシャワー室も併設されています。シャワー室は食事をした人であれば無料で使用でき、この至れり尽くせりの環境は長距離ドライバーから大変好評なのです。  ここまで山岡家の出店方針にフォーカスしてきましたが、やはり飲食チェーンにおいて重要なのは味です。 「ガツンと来て、くせになる。」  これは山岡家のキャッチコピーですが、このコピーを裏付けるほど山岡家は”味”もすごいのです。
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チェーン店とは思えない!こだわりすぎた豚骨スープ
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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