不可解な出来事がほかにもあったそうだ。 「大阪に行く前にバレンタインのプレゼントを渡していたのですが、『早めにお返しをあげたい』と言われました。ホワイトデーの1か月も前なのに。SATORUが『なるべくいつも身につけられるものを』ということで、ティファニーのネックレスを買ってくれたんです」 　買い物にはレンタカーで向かったというが、車中では佐野さくらの曲「500マイル」を延々とリピートしていたそうだ。 「いつも聞かないジャンルだし『なんでこの曲なの？』と聞いても『俺がいなくなっても、この曲を聞いてね』なんて言うんです。別れ話は一切出ていないのに、2人で泣きました。このときは一瞬、“もう会えなくなっちゃうのかな”って頭をよぎりました」 　曲の歌詞から“遠距離恋愛”を予感させた。そして、それは早々に的中してしまう。 　2月16日の朝、SATORUは外に出かけていった。そのときに「行ってらっしゃい」と送り出したが……。 「夜に電話をしたら『占い師の先生から“今日の夜は自宅にいたらダメだ”と助言されたので家に帰れない』と言われました。私は散々そんなのはおかしいと助言しましたが、全く会話になりませんでした。 　いま思えば、いつもは全身ブランド物で派手にキメている彼が、その日は地味な白い格好でボストンバッグだけ持っていて。あれが最後になっちゃうなら、たくさんハグや会話をしておけばよかったな。すごく後悔しています」