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軍事クーデターから2年余り。在日ミャンマー人たちが日本政府に望むこと

諦めずに発言し続ける

状況が変わる可能性は?   「この2年間、ミャンマー人たちは諦めずに勇気を出して助け合って、いろいろと行動してきた。そうでなければ、もっと酷いことになっていた。市民が自発的にグループを作って助け合ったり、追われている人をかくまったりして命を救われた人もいた。そうしてきたおかげで今も声をあげられる人がいる」 今後の活動は? 「私にとって彼らは友人たちなので(迫害を受けることは)他人事ではない。友人が捕まり、刑務所にいる人もいる。私の取材した人も拷問を受けて死んでいる。今は日本でミャンマーの取材を続けているが、ミャンマーの友人たちにジャーナリストが多く、逃げながら情報発信しているので、その人たちと協力してミャンマーのことを伝えていきたい」

日本政府は、ミャンマーとの外交を見直してほしい

「在日ビルマ市民労働組合」の会長であるミンスイさんにも話を聞いてみた。
ミャンマーデモ3

ミンスイさんがインタビューに応じてくれた

 ミンスイさんは1992年に来日し、労働問題で悩んでいるミャンマー人たちを助け、軍政下のミャンマー人のために募金活動をしたり、日本の政治家に対して発言したり、デモや講演会によって母国の現状を世の中に伝えるなどの活動を精力的に行っている。  ミンスイさんは、「日本の市民は私たち民主化の活動に寄り添ってくれているが、日本政府はミャンマーとの外交が本当に正しいのか見直してほしい。ミャンマー国軍のパイプを持っていると言いながら、今のところ改善の様子が見られない」と肩を落とす。
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軍事政権から勲章をもらった麻生太郎氏ら
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おだあさひ●Twitter ID:@freeasahi。外国人支援団体「編む夢企画」主宰。著書に『となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS』(旬報社)、入管収容所の実態をマンガで描いた『ある日の入管』(扶桑社)

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