「親が菓子折りを持って謝りに…」なんて古い?11歳の息子を持つ男性の悩みに塾経営の笑い飯・哲夫が答える
9年連続でM-1の決勝ラウンドに進出し、’10年にM-1王者に輝いた実力派芸人、笑い飯の哲夫。小・中学生向け学習塾の経営者としての顔も持つ彼が、令和ニッポンの教育について考え、悩める親たちの相談に答えていく!
相談者◉43歳男性・自営業(妻、息子11歳)
息子が小学校の休み時間に友達とふざけていて、うっかり相手の子に擦り傷を負わせてしまいました。
相手の子の親御さんとも付き合いがあるので、電話でお話ししたところ「お互いにふざけていて起きたこと。これからは気をつけましょう」と納得してもらったのですが、担任の先生に「今後の関係もあるので菓子折りを持って謝罪に行っていただいたほうがいいと思います」と言われました。
男の子同士のじゃれ合い、取っ組み合いで軽い怪我をすることはよくあることですし、わざわざ親が菓子折りを持って謝罪に行くなんて自分が子どもの頃は考えられませんでした。やりすぎだと思うのですが、自分の考え方が古いのでしょうか。
古くないですし、考え方が古くてもいいじゃないですか。帯刀するような行動の古さがあれば変革を求められるでしょうが、考え方の古さだけでしたら危害を与えないと思いますので、気になさらなくていいですよ。
敢えて述べますが、ずっと昔の古い人のほうが、今の個人主義的な人より思いやりがあったはずです。『はじめ人間ギャートルズ』を観ていたときに、そう感じました。思いやりを育むための古さは残しておくべきだという持論を大切にしています。
例えば餅つきとかです。みんなに思いやりがあれば、傷つく人は出てきません。みんなに思いやりがあるにもかかわらず「傷つけられた」と主張する人がいれば、その人は嘘つきです。嘘つきには冷静になりながら新しい時代を紡いでいかなくてはならないし、餅つきには興奮しながら古い時代を温めていきたいと思っています。
あと、相談文から、擦り傷を負わせたら菓子折りを持っていくのが新しいスタイルと感じていらっしゃる節が読み取れますが、そんなわけがありません。ご主人の直感どおり、やりすぎです。これはただ、担任の先生が、親御さん同士の付き合いの深さを知らないだけでしょうね。知っていたら、菓子折りの案内なんかしないでしょう。
擦り傷程度で菓子折りを持って謝罪に行くべき?
哲夫のアンサー
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’74年、奈良県生まれ。県下随一の進学校・県立奈良高校から関西学院大学文学部哲学科に進学。卒業後の’00年に西田幸治と笑い飯を結成し、’10年、M-1グランプリ優勝を果たす。『がんばらない教育』『えてこでも分かる笑い飯・哲夫訳 般若心経』ほか著書多数
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