中学受験前の娘がスマホ三昧。1コマ2万円の家庭教師も効果なし…塾経営の人気芸人が教える“向き合い方”
9年連続でM-1の決勝ラウンドに進出し、’10年にM-1王者に輝いた実力派芸人、笑い飯の哲夫。小・中学生向け学習塾の経営者としての顔も持つ彼が、令和ニッポンの教育について考え、悩める親たちの相談に答えていく。
相談者◉42歳男性・会社員(妻、娘11歳)
東京郊外の小学校で、学年1番だった娘。中学受験を決意し、意気揚々と小学5年から塾に通い始めましたが、早くから受験準備を始めていた子にはかなわず、現状中の下程度の成績です。
このままの成績では行ける学校や教育環境も限られるし、私学に行くメリットを見いだせないと思い、合格請け負い人として名高い家庭教師を頼んだのですが、1コマ2万円!
それでも成績が上がる気配はなく、娘は現状に嫌気が差したのか目を離せばスマホ三昧でアイドルグループJO1に夢中です。
やる気がない子に無理をさせても仕方がないと思いつつ、やる気さえ出せばもっと上に行けるのでは、と中学受験をあきらめきれません。受験まであと1年、どうすべきでしょうか。
アイドルに熱中するのは年齢的に正常なことですが、アイドルを楽しみたいならテレビかコンサートが最良だと教えてあげてください。アイドルのあまり聞けない話を聞きたいなら、ラジオが最高だと教えてあげてください。
スマホは人間にだらだら使うことを促す機械です。受験生にだらだらは相応しくありません。
ということで、スマホの使い方をお嬢さんと決めておくのが良策だと思います。例えば、一度いじりだしたら1分で終わる、1分以上いじっていたら没収する、いじる間隔は1時間以上空ける、1時間以上間隔が空いてないのにいじったら没収する、とかです。
1年間守れたら何か買ってあげる約束も忘れずにお願いします。ぜひポケベルを買ってあげてください。
若者に怒られるかもしれませんが、正直、小学生や中学生にスマホは必要ないと考えています。自分の小中学生時代を思い出しても、やはり必要ありませんでした。いや、必要ありませんでしたではなく、ありませんでした。スマホなんてありませんでしたから、スマホに時間を奪われることもありませんでした。
では、スマホをいじる代わりになにをしていたかと申しますと、専ら想像をしていました。
中学受験前の娘がスマホ三昧でやる気ゼロ

哲夫のアンサー
1
2
’74年、奈良県生まれ。県下随一の進学校・県立奈良高校から関西学院大学文学部哲学科に進学。卒業後の’00年に西田幸治と笑い飯を結成し、’10年、M-1グランプリ優勝を果たす。『がんばらない教育』『えてこでも分かる笑い飯・哲夫訳 般若心経』ほか著書多数
記事一覧へ
![]() | 『がんばらない教育』 格安補習塾を経営する哲夫による画期的な子育て論 ![]() ![]() |
記事一覧へ
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
値上がり続く私立中学の学習費は467万円。“公立中学の3倍かかる”中学受験は「コスパが悪い」のか
「嫌がる息子を中学受験させた」教育熱心な両親が“隠していた”過去。偶然見つけた“昔のアルバム”には…
「子供を中学受験させる」ために必要な“最低限の金額”は?現役東大生が計算してみた
「結婚したがらない」男子校出身の東大生たち。中学受験で人気の“男女別学”に潜むリスクとは
小4の長男がイヤイヤながら塾、中学受験にノリ気でない夫…勉強をしたくない子どもだからこそ中学受験をさせるべきと、ひろゆきが考える理由
この記者は、他にもこんな記事を書いています