お金

パチンコ業界が「金価格上昇」で頭を悩ます裏事情

1万円以上の景品が出せないことでさらに混乱

 本稿執筆時点の4月下旬では1グラム商品は9000円ですが、市場での金価格は既にそれを上回っています。しかしホールで提供できる景品には1万円という上限が法律で定められており、単純に1グラム商品の価格をこれ以上上げるのは難しいのです。  既に一部のホールでは1グラム商品の提供が行われていませんが、元締め的にも景品交換所に今後休止する旨の掲示を行い、しかるべきタイミングで0.3グラムと0.1グラムでの運用になるかと思われます。景品交換所には新たな商品を始めるかも……という掲示もあったりしますが、市場的に価値の高い金商品だからこそ導入するには多大なるコストが必要になります。ホール軒数の減少とリンクして売上げである手間賃収入が減少している今の元締めに、新たな金商品を導入できるだけの余力があるのかどうかはわかりません。

換金を合法化すれば……

 パチンコでの換金が合法化されればあえて金商品を使う必要もなく、金価格の上昇に伴う問題は簡単に解決できてしまいますが、そこは今後も曖昧なままであるはず……。それならまた書けるのかわからないボールペンなんかに戻せばいいのですが、そうすると最初の大義からはずれてしまいそうです。グレーだからこそ面白い部分もあるのがパチンコだと筆者は考えていますが、グレーのままでは解決するのが難しい問題もあるということでしょう。 文/キム・ラモーン
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。
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