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「キミなら幹部になれる」闇バイトに応募してみた記者が“甘い罠”に戦慄

 狛江市の連続強盗事件をはじめ、闇バイトによる凶行が世間を震撼させている。SNSで“調達”された闇バイトは、詐欺や強盗の実行犯として跋扈し、犯行も過激化。日本の治安を著しく悪化させているのだ。その最新手口とは――?

今、最も警戒すべき「闇バイト」の実情

最新[闇バイトのヤバい]手口

※画像はイメージです

 ネットとSNSの爆発的な普及は、犯罪の形態を大きく様変わりさせた。今、最も警戒すべき存在としてみなが認識しているのが、闇バイトだろう。  ツイッターなどのSNSやFC2、個人間融資の掲示板などで「リクルーター」と呼ばれる指示役が金銭に詰まった者を甘言を弄して集め、犯罪のリスクを背負わせる。  闇バイトに関する取材経験が豊富な全国紙社会部の記者が語る実情は禍々しい。
最新[闇バイトのヤバい]手口

元締と闇バイトの関係図

「犯罪の実行部隊といえば、かつてはヤクザなり半グレなりの人脈において“縦”のつながりの下層にいる人物が担うのが相場でした。地元の後輩や組織の末端の若者などです。  ところが、今、犯罪の現場で危ない橋を渡るのは彼らとリアルな人間関係をもたない者たち。5万円、10万円のカネを餌にネットで“リクルート”され、ある者は特殊詐欺の収益の受け取りに、またある者は薬物の売人へと仕立てあげられてしまう。  このように犯罪の元締と実行犯が分断されている構造は警察の捜査をかわす意味でも都合がよく、日増しに洗練されていますね」

フナイム氏が語る、元締たちの素性とは

 かつて特殊詐欺の主犯格として逮捕され、服役経験のあるフナイム氏(更生支援活動家)も闇バイトの実情に明るい一人。元締たちの素性について、こう語る。 「元締の半数以上が、犯罪者引き渡し条約のない国でのうのうと暮らしています。一方、闇バイトで集まる実行犯は貧困故に切羽詰まった状況や、短絡的な思考の人も多い。手っ取り早い強盗にも加わりやすいのです」
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記者がコンタクトを試みた結果…
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