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医療機関にヤバいクチコミが多い理由と、良いクチコミを書くことで得られる効果

「治してくれて当たり前」という意識の影響が大きい

無題65 そして、心のどこかで「病院に行けば治る」と思っている部分があるので、本当に治ったとしてもそれは当たり前のことなので高評価とはならない。思うように治らなかったときにさらに苦痛を抱え、評価が辛辣となる。  さらに新商品やレストランと違い、自分の生命やライフスタイルへの影響が大きいため、さらに厳しい視点になってしまいがちなのかもしれない。  おそらくこういった理由で病院のクチコミは厳しいものになりがちなんじゃないだろうか。これがかなり大きな大学病院とかならまだしも、小さな個人クリニックにまでやられるのだから、つくづく医師はたいへんだと思う。基本的には辛辣にレビューされ、治しても特に賞賛され褒められることは少ないのだ。  さて、冒頭から病院のクチコミに関する話が続いたが、なぜ病院のクチコミを調べていたのかを話さなくてはならない。はやい話、病院に行く必要が生じたのだ。

右腕がかつてない痛みに襲われ、その後……

 先日、バイクに乗って走っていたところ、右腕に激痛が走った。それは経験したことのない痛みで、右腕が無くなったかと思ったほどだった。あまりのことにバイクを停めて確認してみると、何かの虫に刺されてしまったようで、痛みのある場所が赤く腫れあがっていた。  ここまでなら、過度の激痛以外はよくあることなのだけど、ここからが異常だった。帰宅するとその刺された部位が尋常じゃなく腫れあがっていた。それどころか、他の場所まで腫れ始めた。どういう理屈なのか分からないけど、数日前に蚊に刺された場所まで連動して腫れあがり始めた。  一体全体、なんの虫に刺されたのか分からないのだけれども夜が深まるにつれて痛みが増していき、腕もどんどん腫れていって最終的にはスコットノートンの腕みたいになっていた。さすがにこりゃたまらんと、明日の朝一番で皮膚科を受診しようと心に決めた。そこで、病院のクチコミを調べたのである。  やはり、いきなり医師に怒られたりしたら嫌なので、ある程度はクチコミを調べて行く。もはやそれは当たり前の行動になりつつあった。  色々と調べてみると、やはり病院のクチコミは低評価になりがちで、辛辣なものが多かった。さらに、これは完全に個人的な感覚だけれども、皮膚科のクチコミはさらに厳しいものになっている感じがする。おそらく、劇的に治るような症状が少なく、治療が長引く傾向が強いからだと思う。感情の苦痛や不満が生じやすい。皮膚科とはそういう場所なんだろう。だから全体的な評価が1ランクくらい厳しめだ。
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珍しく高評価の病院を見つけたので、予約してみた
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テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――


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