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カプコンとセガで分かれた明暗。“脱パッケージ化”が分岐点に

セガはタイトルの磨き込みが必要?

 セガは、『ソニック』『龍が如く』『ペルソナ』『真・女神転生』などの強力なIPを持っていますが、その力を発揮しきれていません。2023年3月期は満を持して『ソニックフロンティア』という大型タイトルをリリースしました。しかし、コンシューマサービスの売上高は前期と比較して18.7%の増加に留まっています。  タイトル数が多く、ヒットも限定的なために稼ぐ力が弱いのです。しかも、経営方針としてIPの拡大を掲げており、タイトル数及び販売本数の拡大を目指しています。  ヒットの打率を上げるため、タイトル数を増やして失敗したのが、かつてのスクエニでした。現場の疲弊を招き、ゲームの質が低下して収益性を落としてしまうのです。その後、スクエニは主力IPの磨き込みを行いました。また、ベンチャー企業に開発を依頼して、IPの活用も強化しました。  今の拡大路線が、将来的にどのような結果をもたらすのか。セガは正念場に立たされています。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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