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元セクシー女優が「作品デビューまでの流れ」を解説。女優志望者が“覚悟を決めるタイミング”とは

面接後、無事に採用となれば所属が決まる

たかなし亜妖さん 自分で応募しようと、スカウトマンが連れて来ようと、面接は避けて通れないステップ。内容に関しては、以前紹介した面接に関する記事を参照にしてほしい。  いざプロダクションと顔合わせとなれば、女性はほぼ100%緊張するし、最初は誰もがアワアワするもの。やはり「面接」というフレーズは堅苦しさを覚えるし、何を聞かれるのか、怖いことはないか……など、多くの不安が脳内をぐるぐる駆け巡るからだ。  ただ、圧迫面接や緊張感が走るような面接は一切ない。担当者も、女性がリラックスして安心できるよう配慮するため、面談後半に差し掛かればだいたい和やかな雰囲気になっているだろう。  採用の場合はその場で言い渡されるが、返答を後日に回すことも可能なため、デビューに迷いがある女優はここで激しく悩む。覚悟を決めるか、そうでない道を歩むかでひどく葛藤するそうだ。  返事を出し、意思確認を終えた上で契約書を交わし、ようやくプロダクション所属となる。

仕事をもらうために重要なステップ「メーカー回り」

 所属したからといって、即日で仕事がもらえることはない。ビデオメーカーへ挨拶回りをするのがデビュー前女優(業界では初撮影前の女優をこう呼ぶ)の最初の仕事となり、マネージャーと日程を決めて「メーカー回り」をする。……が、これがまたアホなほど時間が掛かるもの。  まずは専属(単体)女優を扱う大手から回り始め、その後に企画作品が強い会社へ行くのが基本だが、面接の所要時間はだいたい1時間程度。向こうの都合や移動時間も含めれば1日4社の面談が限界である。  マネージャーとしてもなるべく1日で済ませたいのが本音だが、メーカーの繁忙期だとか、担当者が不在だとかで思うようにいかないのが現実。メーカー回りには平均して2日、運が悪いと3日、4日も要されるので想像以上にカロリーを消費してしまい、1日で同じような質問と写真撮影を何度も繰り返すため、単純に疲れてしまう。  もちろん、挨拶回りの時点でギャランティは発生しない。だが報酬がないと言えどこれも立派な仕事。出勤すればすぐにお金がもらえる夜職とは大きく異なり、収入を得るための先行投資的作業がメーカー回りなので、これに耐えられない人は女優向きではないだろう。  実際にメーカーを回り、お金をもらえるまでのタイムラグが長いことにウンザリして、デビュー前に脱落する数も一定数いるそうだ。
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撮影日が決まってようやく女優デビューへ
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

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