お金

「1か月で口座から1500万円が…」60代資産家女性が告発する“スマートウォッチ投資トラブル”の実態

「500万円くらいならいいかと思って出資」

「変な話だと思ったのですが、あまりにも熱心に勧めてくるので、500万円くらいならいいかと思って出資しちゃったんです。もともと資産はそれなりにあって、信託も、株もどれも1口500万を上限にしていました」  するとOさんから「とりあえず知っている人を100人(紙に)書け」と言われ、その人たちにも投資を広めるように促されたという。ここまでくると完全にネットワークビジネス(マルチ商法)だが、本人は気付かなかったのか。 「会社が来年上場すると言われていて、トークンの価値が10倍になったら500万円が5000万円になると思っていました。息子やそのお嫁さん、知り合いにも勧めたのですが、長男には『怪しいからやめろ』と怒られました。それでも結局、息子たちの名前だけ借りて、自分で出資金を振り込みました」

1か月で出資した金額は1500万円に

スマートウォッチ

スマートウォッチはかなりちゃちな作りだ

 最終的に息子夫婦の分として1口100万~120万円のトークンを10件近く購入。出資額は1か月で、なんと1500万円まで積みあがっていた。 「実はOさんにはクレジットカードの番号とパスワードもLINEで教えていました。それは他人の決済をするときにカードの情報が必要と言われていたからです。今考えるとおかしいですが、でも勝手にお金を引き落とされるとは、まさかでした。キャンペーンのたびにZoomを見せられ、否応なくカード決済さしたら1か月後にカード会社の支払い履歴が約1500万円になっていました」  カード会社からは「不審な海外からの引き落としがある」という忠告もあったが斉藤さんは無視。数日後には突然、数十箱のダンボールが自宅に届いた。中身は海外から輸入したスマートウォッチが山ほど入っていた。
次のページ
スマートウォッチはまともに機能せず
1
2
3
4
おすすめ記事