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「東京ゲームショウ2023」3つの見どころ。任天堂、ソニーは不在でも

見どころ② 中国ゲーム会社の進出

中国屈指のゲーム会社NetEaseの公式サイト

 これまではゲームの中心地は日本というイメージがありましたが、ここ10年で中国の存在感が非常に大きくなっています。今年の東京ゲームショウには、全世界3億DL超えのメガヒットバトルロイヤルゲーム『荒野行動』や、全世界ユーザー数がやはり3億人を突破した非対称型対戦ゲーム『第五人格』を手掛けるNetEaseが初出展。名越稔洋氏率いる名越スタジオ、鬼才・須田剛一氏のグラスホッパー・マニファクチュア、フランスのクアンティック・ドリームなど実力派スタジオを次々と傘下に収めているNetEase。「完全新作タイトルを世界最速で発表予定」とアナウンスしています。  また、世界1億DLを超えたアクションRPG『原神』や『崩壊:スターレイル』のHoYoverseも今年はブースを出展(2022年はオンライン出展での参加)。こちらは期待を集める都市ファンタジーARPG『ゼンレスゾーンゼロ』(配信時期未定)の試遊を予定。NetEaseもHoYoverseもどのようなブースを展開するのでしょうか?

見どころ3 ファッションショーやeスポーツ大会も!

「日本ゲーム大賞」の選考結果が発表予定

 メインステージで行われるイベントとしては、開催初日の9月21日に発表される「日本ゲーム大賞」が恒例行事。2022年4月~2023年3月に日本国内でリリースされたすべてのゲームのなかから、一般投票と選考委員によって選ばれます。昨年の大賞は『ELDEN RING』(フロム・ソフトウェア)でした。  またメインステージでは、アジア最大級のeスポーツイベント「Crazy Raccoon Cup」による『ストリートファイター6』の大会「TGS2023×CR CUP」が開催。そのほか、人気アパレルブランド「AZUL BY MOUSSY」と『TEKKEN 8』『パックマン』などのゲームタイトルがコラボする初企画のファッションショー「TGS×AZUL BY MOUSSY Fashion show」も見どころ。ニュース映えしそうです。  各ブースに目を向けると、試遊タイトルで個人的な注目は、レベルファイブの『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』(2023年発売予定)。「原点回帰し、新生する」を謳い文句に、新たな『イナズマイレブン』が幕を開けます。カプコンブースでは大作オープンワールドアクション『ドラゴンズドグマ2』(発売日未定)の世界初となる試遊が決定。スクウェア・エニックスブースの『ファイナルファンタジーVII リバース』(2024年2月29日発売予定)も見逃せません。それ以外に『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!』(KONAMI/2023年11月16日発売予定)や、学園RPG『ペルソナ5』のシミュレーションRPG版『ペルソナ5 タクティカ』(アトラス/2023年11月17日発売予定)の出来もチェックしたいところです。  もちろんインディーゲームコーナーも健在。今年も無料出展企画「Selected Indie 80」(旧称:選考出展)が行われており、過去最多の応募数となる793タイトルから選ばれた81タイトルが出展予定。とんでもない発想の尖ったタイトルに出会えそうです。 「オンラインで各メーカーの配信番組を見れば済む」「もはやゲームはプレイするものではなく、実況動画で楽しむもの」といった意見もあがる現状で、実際に足を運んで体験するイベントとしての東京ゲームショウはどのようなビジョンを掲げていくのか。転換期を迎えているのは確かでしょう。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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