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“せどり”で稼いだ33歳シングルマザーの葛藤。OEMで「お母さんはこれを売っているんだよ」と言えるまで

「大失敗した」リュックの販売で学んだこと

青空・雲 ルームウェアは初月から順調だったFさんですが、成功ばかりではありません。 「リュックを作ったのですが、サンプルの段階で“ちょっと使いにくそうだな”と思っていたのですが、妥協してそのまま進めてしまいました。盗難防止をウリに、背中側にメインのポケットがついている変わったデザインなのですが。これが大失敗でした。  サンプルで使われていた紐と、本発注時の紐の素材が違っているなど、中国の工場とのトラブルも多々あって苦戦したぶん、早く販売したいという気持ちが先行してしまったんです。根本的なリュックとしての使いづらさに目をつぶったまま焦って販売したところ、レビューが荒れてしまいました……」  結局、リュックは赤字という結果に。ビジネスとしては失敗ではありますが、中国の工場とのトラブルは今後、指示書に明確な指示を記載することで防げます。Fさんはその失敗を次へと生かす“学び”に変換するポジティブさがありました。

胸を張って「お母さんはこれを売っているんだよ」と言えるように

 Fさんは、さらに商品数を増やしていく計画です。 「ルームウェアのOEM販売はとても楽しいので、今後はラインナップを充実させていきたいです。たとえば、おうちでゆっくり過ごすための靴下やアロマ、ナイトブラなど。リュックの件で、自分が中途半端な仕事をしたものは売れないということを痛感しました。これからは自分の子供に『お母さんはこれを売っているんだよ』と胸を張って言える商品を増やしていきたいですね」  がんを克服し、納得のいく人生を歩んでいきたいと意気込むFさん。  仕事に対して真面目で責任感があり、現在ではスクールの運営も手伝ってもらっています。女性たちから「元気がもらえる」「すごく刺さる言葉をくれる」と大人気。シングルマザーで働き方に制約があったとしても、仕事や物事への向き合い方が誠実な人にはなにかとチャンスが訪れるものです。 <構成/松本果歩>
物販コンサルタント。自社ブランドOEMスクール「物販NAVI」運営。かつては大手物流企業に勤めるも給料が少なかったことから新聞配達や深夜の警備員などでなんとか生活。ある雑誌で「せどりで稼ぐ方法」の記事を見つけたことをきっかけに、2011年6月より国内転売をスタート。2014年9月に脱サラ、法人設立後は自社ブランドOEMで月収500万円を達成。現在では物販スクールの講師としてコンサルも行いつつ、売り上げは月商2000万~2500万円をキープしている。YouTubeチャンネル(@navi913)でも情報発信中。
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