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SNSで話題の“美少女職人”、AI美女生成の信念を明かす「自分は悪いことをしていない」

AI美女は新しい分野ゆえに正しい理解や使い方が大事

 他方、画像生成AIをめぐる「倫理観」や「イノベーションの阻害」、「法解釈」など、さまざまな課題において、依然として解消されていない部分がある。  このような状況について、TASUKUさんは「AI美女は新しい分野なので、何か問われたときに明確な回答が出せないと炎上したり批判の槍玉に挙げられてしまう」と所感を述べる。 「法解釈においては、現行の著作権法第30条の4にある『AIの創作物による著作権侵害の判断』に、明確に示されています。他人の著作物であっても、情報解析のために機械学習を用いて画像を読み込ませることは問題ないとされており、OK/NGの境界線を把握した上で、AI美女の制作を行うことが大事になるでしょう」

AI美女が“ひとつのジャンル”として確立されていく未来

AI美女 また、AI美女は本物の美しい女性のような“写実性”が特徴だが、将来的にモデルやグラビアといった職種の衰退は考えられるのだろうか。  この懸念については「新しい表現方法として、今後は積極的に自分の画像を学習させたAI美女が増える可能性も十分ありえる」とTASUKU氏は言う。 「ChilloutMixで綺麗な肌や東洋の顔という大枠を作るのに加え、『LoRA』という高品質な顔を集中的に作る特注モデルを組み合わせて、フォトリアルなAI美女を作っていく流れがトレンドになると予測しています。  モデルやインフルエンサーからも『本当に自分そっくりでびっくりした』、『撮影現場に行かなくても、いろんな衣装が着れて嬉しい』といった評判をいただいていて、今後はAI美女が“ひとつのジャンル”として確立されていくと思っています」 AI美女 現実では実現できない「表現」や、AIだからこそできる「創造」が、さらなるクリエイティブの可能性を広げていく。AIが発展すれば、誰でもコンテンツが作れるようになるのは間違いない。だが、実はリアルの人間がAIの力を掛け算していくなかで、感性や表現方法の差が生まれ、それが“個性”となっていくわけである。AI美女がこれからどのように発展していくのか。その動向を追っていきたい。 <取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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