「大手菓子メーカー」は軒並み苦しい状況…“値上げラッシュ”で苦境を乗り切れるか
中小企業コンサルタントの不破聡と申します。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、「有名企業の知られざる一面」を掘り下げてお伝えしていきます。
原材料やエネルギー高を背景とした菓子類の値上げが続いています。森永製菓は9月1日出荷分から3.1%~11.6%の価格改定を行いました。明治ホールディングスも10月1日からチョコレート、グミ、スナックなどの価格を4%~24%引き上げています。
何となく納得してしまいがちなコスト高による値上げですが、実際に菓子メーカーの収益にどれほどの影響を与えているのでしょうか?
菓子類を含む食料品の価格が高騰し始めたのは、2022年に入ってから。生鮮品を除く消費者物価指数は2022年以降、基準値の100を超えて勢いよく上昇します。
現在のインフレは様々な要因が複合的に絡み合っています。ヨーロッパがロシア産の天然ガスなどの輸入をストップしたことによるエネルギーの高騰や、コロナ禍からの急速な経済の回復による各方面の需要増、円安が進行したことによる購買力の低下、労働力不足による価格転嫁などです。
インフレは一過性のものではなく長期化しており、家計を直撃しています。物価高を理由に、賃上げを望む声が多く聞かれるようになりましたが、急速なインフレに企業側が苦しんでいるのも事実です。
明治ホールディングスは2022年度の営業利益が前年度比18.8%のマイナス。明治はその前の年も営業利益が12.4%減少していました。2期連続の2桁減益です。
カルビーは同じく2022年度の営業利益が11.6%の減少で、3期連続の営業減益でした。江崎グリコは営業利益が33.5%、森永は41.2%も縮小しています。
明治、カルビー、グリコ、森永、ブルボン……国内の主要メーカーは2022年度に営業利益が軒並み2桁減となりました。急速に稼ぐ力を失った要因は各メーカー共通しています。もちろんコスト高によるものです。
急速なインフレに家計も企業も悲鳴
菓子メーカーは軒並み2桁の営業減益に…
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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