更新日:2023年12月05日 17:03
ニュース

ホス狂いは自業自得?売掛金100万円以上…20歳女性客のホンネ「彼との関係は宗教のようだった」

「ヘンなことは一度もされなかった」

 最初に指名した彼との関係についてRさんは「宗教のようだった」と語る。ホストの営業方法には種類があり、恋人や婚約者であるかのように錯覚させ、お金を使わせる「色恋営業」、友達のように親しく接することで繋ぎ止める「友営」、恋人同士のような甘い時間を演出する「イチャ営」、女の子を束縛し、あえて支配的に接する「オラ営」などがある。  Rさんが当時指名していた彼は、そうした接客スタイルではなく、サラッとした、あっけらかんとしたものだった。「私に興味がないんだってすぐにわかる。好きになってくれるという勘違いさえしなかったから、余計に安心した」と、Rさんは語る。 ――じゃあ、彼への気持ちは恋愛感情じゃなかったの? Rさん:どちらかと言うと、尊敬していた。他のホストたちはすぐにホテルに誘って、色恋営業ばかりだけど、その人は優しくてトークも上手かった。同伴やアフターもしてもらったけど、ヘンなことをされたことは一度もない。 ――彼の他のお客さんはどんな感じだった? Rさん:有名ホストだったから、指名客は多かった。10年くらい通い詰めてるお客さんもいたし、片思いしてる女の子もたくさんいたと思う。被り(同じホストを指名する他の女の子)の中には「結婚して!」と騒いでる女の子もいた。

初めて「売掛」で飲んだ日の出来事

青伝票

Rさんが飲んだ売掛の額を書いた「青伝票」

 そうして本格的にホストクラブに通い始めたRさん。指名しているホストに恋愛感情こそないものの、ただ“飲む”だけで1回の会計は平均8万円で、時に30万円を超えることもあった。キャバクラやガールズバーでお金を貯め、予算を決めて来店していたRさんだったが、ある日、会計金額が数万円分、手持ちを超えていることに気付いた。「どうしよう」と狼狽えるRさんに、当たり前のような口調で、担当のホストが言った。 「大丈夫。来月の5日に払えばいいよ」。俗に言う、売掛制度だった。あれよあれよと言う間に、簡易的な借用書に住所や名前を書き込み、ハンコがないからと、拇印を押した。売掛は驚くほどスムーズで、そして簡単だった。店によっては書類さえなく、口約束だけの場合もある。  最初こそ抵抗感があったものの、“たかが数万円”。ガールズバーに1日出勤すれば1万円が手に入る彼女にしてみれば「数日働けば良いだけ」だった。来月に返すなら、たいした額ではない。しかし、一度売掛制度を利用すると、途端にそのハードルは下がっていく。 ――どんどん慣れちゃうんだ? Rさん:うん。周りもみんな同じ。ホストに通い始めると、売掛が当たり前になる。むしろ「売掛があるから生きていける」という女の子までいて、彼女たちはわざと大きな額の売掛をして、それを原動力に生きている。
次のページ
いつしか“夜のお店”で働くように
1
2
3
4
5
6
おすすめ記事