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クラファン売上22億円!元ビジュアル系ギタリストの「ひとり貿易家」が伝授する“売れる商品の探し方”

マーケットインとプロダクトアウト、どっちが良い?

 そして、商品リサーチで「(特に好きでもないが)ニーズがある商品」を扱うのか、「(ニーズがあるとは限らないが)自分が売りたい商品」を扱うのか、というも、大きなひとつのテーマかもしれません。 「マーケットイン」「プロダクトアウト」という言葉があります。セットで語られることが多いマーケット用語ですが、商品の開発や生産・販売を行う上で、どういう視点で考えていくのかという概念です。  マーケットインの定義は「顧客の意見・ニーズを汲みとって製品開発を行うこと」。売れているものを分析して+αの類似品を探してきたり、作ることです。お客様のニーズに寄り添っていくというニュアンスになります。  一方で、プロダクトアウトとは「会社の方針や、自分が作りたいもの、あるいは作れるものを基準に商品開発を行うこと」。主観的に面白い商品を探してくる、作りたいものを作る、ということです。どちらかと言えば、販売者側の色が強い考え方です。

代理店モデルとOEMモデル

大竹秀明

大竹秀明著『1日で1000万円売り上げるクラファン物販の教科書』

 私たち貿易家のビジネスモデルで言うと、「代理店モデル(ブランドを日本で独占的に販売する)」はプロダクトアウト色が強く、「OEMモデル(既製品をオリジナル商品にして販売する)」はマーケットイン色が強くなります。どちらの手法が優れているかというのは議論になりがちなのですが、どちらにもメリット・デメリットが存在します。  マーケットインを意識しすぎると、結局同じようなものになってしまい埋もれてしまう。革命的な商品は生まれない。逆にプロダクトアウトを意識しすぎると、主観が強すぎて全く売れない、ということにも成りかねないのです。  しかし、実際には二元論で語れるものではないと思っています。ニーズを探って狙って販売したとしても、全然当たらなかったり、コロナのように世の中の流れがガラッと変わってしまうことだってあります。そして商品だけでなく「見せ方」も大きく影響してくるからです。  ですので、市場のニーズも意識しつつ、「これすごい! 面白い!」という感覚も持ち合わせたものを扱っていただきたいと思います。両方からの観点が必要ということになります。
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一番良くない商品の選び方は…
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クラファン物販の第一人者。ひとり貿易塾主催。資金力や語学力がない初心者でもクラウドファンディングを活用した貿易物販ビジネスが構築できる「ひとり貿易」を生み出す。累計プロデュース実績22億円/800件以上。その実績が評価され、2019年Makuakeベストパートナー賞を受賞。他クラウドファンディングプラットフォームのパートナーも務める。著書に『1日で1000万円売り上げるクラファン物販の教科書』がある。元ビジュアル系メジャーギタリスト(EMIミュージックジャパン)という異色のキャリアを持つ

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