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「あんな奴ら消えてしまえばいい」DV加害者への厳しい声も。“更生支援の難しさ”を女性理事長に聞く

子供が間接的に被害に遭うケースも

――DV加害者は出会ってすぐや、表面上では良い顔をする、とよく聞きますね。 栗原:最初はかなり抑えているんだと思います。だから親切で、よく話も聞いてくれる。それが結婚したらがらりと変わったというのは、よく聞くパターンです。 ――子供が被害を受けているケースも多いですか? 栗原:多いです。ちなみにそういう家庭には「発達障害だ」と言われている子供が多いんですが、後天的なものがほとんどだと思います。日常的に面前DVに曝されていると、前頭葉が壊されるので、言語の遅れや、理解力の遅れが出てくるんです。そうすると病院で「発達障害」と診断されますが、私は後天的なものに関しては、ほとんどDVが原因だと思っています。

恐怖で支配されている女性も

DV

※画像はイメージです

――怒りが子供に向いてしまう加害者が多いのでしょうか? 栗原:暴力は、より弱いものに向けられる傾向があります。子供への虐待は、母親が加害者になっているケースも多いです。夫にDVを受けたストレスが、子供に向いてしまう。とくに子供の発達に遅れが出ると、育児が大変になりますよね。  加害者側は当然家事も手伝ってくれないので、お母さんが1人で育てていることも多い。そういった状況でイライラしてしまい、子供に怒鳴る、叩く、という行為が出てしまうわけですね。だから実は「妻と子供に逃げられた」というDV夫が「妻が子供に虐待していないか心配です」と言ってくることも多いです。 ――子供が目の前で暴力をふるわれているのに、母親が止められなかったというケースもよく耳にしますね。 栗原:夫が母親を支配しているんです。人はどうしても自衛反応がありますから、暴力を止めに入って、自分にふりかかることを恐れてしまう。だから止められない。恐怖で支配されているわけですね。洗脳、奴隷状態と考えて良いと思います。
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子供の成長にも影響が
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