更新日:2024年02月28日 09:04
ライフ

「なぜかダサく見えてしまう男のファッション」に実は共通する3つのNGポイント

NG②「マネキン買い」

なぜかダサく見えてしまう男のファッション「マネキンはお店のイチオシなのだから、そのまま買うのが一番賢いでしょ?」といわゆる「マネキン買い」を続けている人もいらっしゃるでしょうが……20年以上洋服屋さんをやってる僕からすると、これはあまり正しくないなと思ってしまいます。  確かにマネキンの中には、お店によっては、「店のイチオシコーデ」として組む場合もありますが……多くの場合は違います。たとえば、ユニクロのマネキンをそのまま真似してもおしゃれになることは少ないはずです。  マネキンなどの店内装飾はVMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)と呼ばれる技術により設計されています。そこには顧客導線を作る目的があり、確立されたロジックが存在します。  例えば、ファサード(通路に面したお店の入り口ディスプレーのこと)にマネキンを置く場合。このマネキンの意味・意図は「入店客数を増やすため」がほとんどです。メンズの場合上述の通り売れる色は黒やネイビーなどの暗い色が圧倒的。加えてデザインの提案も落ち着いたセットアップなどを打ち出す場合が多いですが、こうした現実のおしゃれを想定しすぎるとマネキンは一気に地味になります。

現実では考えられない着こなしをさせることも

 全身黒のマネキンを作って、誰が目に留まるのでしょうか? そのブランドがそもそも好きな人やおしゃれ感度の高い人ならそれでも気にしてくれるでしょうが……道ゆく人が地味な黒色のコーディネートで作ったヒトでもないマネキンに、わざわざ目を止めるとはあまり思えません。そこでファサードのマネキンは赤や黄色などの注意や目を引く色を意識的に使うことが多い。回遊客の目を止め入店確率を少しでも上げるためにです。  店内にあるマネキンは什器よりも背が高いことが多いので、「ここにデニムコーナーがあるよ!」「ここにレザーがあるよ!」と遠目からわかってもらうためのものでもあります。そのためコーナーごとのアイテムを配置し、また、そのアイテムが引き立つようにあり得ない重ね着をしたり、現実では考えられない着こなしをさせたりする例が多いです。ユニクロのマネキンもこうしたものが多い感があります。  マネキンとはそもそも「おしゃれを訴求するもの」ではなく、「目立たせるため」「顧客導線を作るため」のものとして組まれることが多いので……マネキン買いでおしゃれになるわけではまったくないのです。
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異性は「バランスの取り方」を知らない
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