更新日:2024年02月14日 14:41
ライフ

「ユニクロの品質は劣化した」と思い込んでいる人が理解するべき“たったひとつのこと”

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第466回目をよろしくお願いします。
メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

「ユニクロ品質劣化説」の真偽は?

 最近 ”ユニクロの品質が下がっている” なんて話をよく耳にすると思います。 「1シーズン着たら風合いが変わってきてしまった……」 「昔は何度洗っても丈夫だったのに、最近は脆すぎる……」  SNSを中心にこんな声を散見します。またそれと呼応するようにワークマンの品質に対する評価は上がってるようにも。 「ユニクロは品質劣化しているけど、ワークマンは何度洗っても丈夫でスゴい!」  なんて感じに。昨今見かけるこの「ユニクロ品質劣化説」、それに加えて「ワークマン品質最強説」は本当なのでしょうか。ここに関して私見混じりではありますが、可能な限り、公平な視点で見解を述べたいと思います。

ブランドものと比較しても遜色ないほど美しい風合い

ユニクロ まず結論から。ユニクロの品質が「下がってる」「劣化している」とは、あまり思いません。  ユニクロは近年、著しい値上がりをしているので「値段が変化した分 相対的に品質が下がった」と捉えることはできるかもしれませんが……それでも変わらず「価格不相応な品質」は保てていると思います。それどころか10~20年前の品質と比較すれば、むしろユニクロの品質は上がっています。  ではなぜ「1シーズン着たら風合いが変わった」「モロくなった」などの声が出てくるのか……それは「高級生地をより多く使うようになったから」が一因として挙げられるかと思います。  Tシャツの生地は「分厚いコットン」から「繊細な高級糸を使ったピマコットン」などが主になりました。覚えてる方がいるかわかりませんが、10~20年前のユニクロのTシャツと今のユニクロのTシャツは風合いが180度変わっています。  トロみのあるシルクのようなタッチ感に変化しており、ブランドものと比較しても遜色ないほど美しい風合いに進化しています。シャツも超長綿、スーツはsuper原料、ニットはハイゲージメリノウール、夏のシャツはプレミアムリネンなどなど。  過去のユニクロと比較して年々少しずつ高級素材を使った品番が多くなってきたのです。2000~3000円クラスの商品では絶対に使用できない素材を複数品番で展開しています。
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「高級品ほどモロくなる」のほうがむしろ正しい
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