更新日:2024年03月09日 16:41
仕事

「ナンパを断っただけなのに」泥酔客が激怒。居酒屋の女子大生店員が悩む“カスハラ”の実態

 店や企業に対して、“顧客”という立場を利用しながら理不尽なクレームをつけたり、無理難題を押し付けたりするカスタマーハラスメント。最近は「カスハラ」という単語をニュースで見たことがある人も多いんじゃないだろうか。  お酒が入った酔っ払い客が相手となる居酒屋では「カスハラなんて日常茶飯事」との声もある。果たして、その実態とは……。

客からのナンパを断っただけなのに…

女子大生

※写真はイメージです。以下同

 大学生の野原ゆいさん(21歳・仮名)は、某チェーン居酒屋でアルバイトをしている。土日祝は常に満席というほどの人気店で「早い時間帯は比較的マシですが、終電の時間を過ぎると、もうとんでもない客が現れます」と野原さんは言う。 「おじさんよりも30代前半くらいのイケてるサラリーマンみたいな人たちがしつこくて嫌ですね。この前ひどかった客は、『LINE教えて』を断ると『俺、結構モテるんだよ?』『年収もうすぐ1000万!』とか、どんどん俺様情報をよこしてきて(笑)。  興味ないのであしらっていたら『もうこんな“失礼”な店には来ない!』とブチ切れて説教されました。これって立派なカスハラですよね?」  結局、店長が冷静に対応したが、泥酔していたのか「本部に訴える!」「俺の会社では二度とこの店を使わない!」と大騒ぎだったようだ。

カスハラ客の対応に苦慮する小料理屋の店主

 小料理屋を経営する牧野伊吹さん(34歳・仮名)も「最近はカスハラをニュースなどで大きく取り上げてくれて助かります」と話す。 「うちは地域密着型の小さな店なんで、基本はいいお客さんばかりですが、たまにとんでもないモンスターがいるんです」  牧野さんの店はカウンター10席のみで、妻と2人でやりくりしているという。そんななかで、先日、「THEカスハラ」と言える客が訪れた。 「うちは毎日違うおばんざいを大皿に乗せていて、頼まれたものをよそってお出しするのですが、そのお客様は『俺だけ少なくない?』と言い出したのです。もちろん、厳密に量を測ってお出しするわけではないので、多少の誤差はあると思うんですけど」  一見客だったこともあり「申し訳ないです」と頭を下げて、少し足したそうだ。だが、「この対応が間違っていたのかもしれません」と牧野さんは続ける。 「これで調子に乗せてしまったのか、日本酒を頼めば『もっと溢れるくらい注げよ!』、焼酎を頼めば『この水割りは薄い! 作り直し!』と……。料理に関しても味が薄いとか濃いとか、何から何まで突っ込まれました」  いつも来てくれている常連客も苦笑いで「また来ます」と、いつもより早く帰ってしまったんだとか。 「完全営業妨害で頭にきましたが、これだけ文句を言うぐらいならばもう来ないだろうと思って、我慢して対応していました」
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会計時に「払う価値がない」
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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