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“月給40万円で3食付き”の案件も…「着ぐるみの中の人」の実態。夏と冬はとにかく地獄

現在は俳優として活動する金子瞳さん(仮名・24歳)は、大学生時代から劇団に所属し、現在は芸能事務所に所属しながら演技だけで食べられる日を夢見ています。とはいっても、本業のほうではほとんど仕事がなく、基本的にはバイトで生活費を稼いでいるんだとか。そのバイトというのが「着ぐるみの中の人」なのです。
着ぐるみ 女性

画像はイメージです

空いている日はほとんど着ぐるみの中に

「これまでは、高額なバイト料をもらえるラウンジでも働いたのですが、お酒も飲めないし接客も苦手なので途中で断念。そんな私の性格を知っていて、事務所の方が着ぐるみのバイトを紹介してくれたんです。うちの事務所は所属している芸人さんが営業で地方を回っているので、自治体やアミューズメント施設との付き合いがあります。そのツテを活かして着ぐるみの仕事を斡旋してくれるんです」 「実は、中に入っているのは女性が多い」と金子さんは説明してくれました。 「サイズ的に女性が合っているんですよね。加えて、施設によっては踊りもしますし、その着ぐるみの設定通りの動きをしないといけません。だからなのかエンタメ関連の仕事をしている人が採用されるケースが多いようです。いまでは、直接依頼も来るようになりましたね。最近では、空いている日はほとんど着ぐるみの中にいます(笑)」

「1ヶ月間で40万円」もらえる案件も

スケジュールによっては、住み込みで仕事をすることもあるそうです。 「遊園地などの地方のアミューズメント施設では、春や秋の行楽シーズンに着ぐるみに入れる人を総動員します。イベント期間中は宿泊施設を用意されるんです。とある遊園地の萌え系キャラの着ぐるみは、常に動く時にかわいらしい仕草が必須。完全になりきれる人材として、イベント期間中は私に必ずお声がかかるようになりました。朝のお客さんのお出迎えから、イベントショー、さらにハイタッチ会などもあり、休憩時間もないくらい着ぐるみに入りっぱなし。1ヶ月間で、バイト代は40万円で朝昼晩と食事付き。かなりおいしい仕事で、春と秋の年2回は必ず参加しています」
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夏と冬は「とにかく地獄」
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1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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