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報われない恋に悩み、AIで官能小説を書こうとしたおっさんの試行錯誤

「なんかL’Arc〜en〜Cielみたいになってるけど」

「わかりました。入力しますね」  心の底から面倒くさいと思いつつも入力したふりをする。もう嘘の文章を書くのも面倒くさい。 「あ、でましたね」 —————————————————  左の突起~en~右の突起 ————————————————— 「え、この一文だけ? ほんとに? なんかL’Arc〜en〜Cielみたいになってるけど本当にこれだけ?」 「enの部分がめちゃくちゃオシャレですね。こういうのがいま流行っているんですよ」  流行ってるわけないし、生成AIがこんなの出力してくるわけないだろ。  こうして、よく分からなかった竹下さんの官能小説がよりよくわからないものになってしまった。  ただ、最後に本当に生成AIに「報われない恋を癒すために官能小説を書くことをどう思いますか」と質問してみた。 <報われない恋を満足させるために官能小説を書くことは、自分の感情を表現し、癒す手段として非常に有効であると考えます。>

AIが伝えてきた、官能小説を書くことの効能

—————————————————  官能小説を書くことで、現実とは違う、自分だけの特別な世界を作り上げることができます。この世界では、どんな状況も思い通りに展開させることができ、自分の理想や願望を実現させることができます。これは、現実の辛い経験から逃れるための安全な避難所となり得ます。  自分の内なる感情や欲望を表現することができます。これは、心の中に溜まった感情を外に出し、浄化するプロセスとなります。言葉を通じて、自分の感じていることを具体的に描写することで、自己理解が深まり、感情の整理ができるでしょう。 —————————————————  なるほどと唸るしかない返答が返ってきた。竹下さん恋がうまくいかないからって官能小説を書きはじめるの、変な人だなとおもっていたけど生成AIにいわせるとなかなか有効な癒しになるらしい。  もし、恋にお悩みの人がいるのならば、官能小説を書いてみるのもいいかもしれない。なんにせよ、もっと文章を書くことを皆さんには勧めたい。それは癒しだ。何度も宣伝させてもらって悪いけど、文章術の本を出版した僕から見てもそれだけは間違いない。 【文章術の本】⇒「文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である(アスコム社)」 <ロゴ/薊>
テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――

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