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白杖の男性が横断歩道で困っていても全員が“無視”。3度目の「青」で現れた“意外な”救世主とは

助けたのは自身も杖をつく、白髪の年配女性だった

杖をついた女性 すでに白杖男性は青信号を2回やり過ごしており、自分がその場に行って助けようと決意。ところが、ちょうどその時、1人の年配の女性が彼に話しかける様子が見えたそうだ。  すると、次に信号が変わった際、2人は一緒に横断歩道を歩き始める。向かい側の歩道に渡った後、男性は何度も女性に対してお礼を述べていたのか頭を下げていたという。 「ようやく渡ることができたのを見ていてホッとしましたが、彼を助けた女性も杖をついていたんです。白杖ではなかったですけど、彼女は白髪で見たところ70~80代。  その行動には心から尊敬しますが、この方より若くて見た目も健康そうな人たちが全員スルーしたという現実がすごい皮肉だなって」  ただし、同時に自戒の念にも駆られたとか。

自分が現場に駆け付け、助けるべきだったと後悔

「健常者は最初に信号が切り替わった時点ですぐ横断歩道を渡れますが、男性は助けてくれる人が現れるまでその場から動けなかったわけです。そして、その事実に私も気づいていた。ウチのマンションから目と鼻の先ですし、2~3分あれば行ける距離です。  けど、私は自分の洗濯物を干すのを優先し、その間は男性のことは気になりつつも作業を中断して現場に駆け付けるって選択は取らなかった。ほかの人も同じ状況なら私のように傍観したのかもしれませし、気にしすぎかもしれません。  ただ、亡くなったじいちゃんに生前、『困っている人を助けられるような人間になりなさい』と口癖のように言われていたのを思い出しちゃって……」
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取引先に向かう途中、白杖を持った女性に遭遇
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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