オアシス再結成にファン熱狂。デビューから30年以上経ったいまも人々が夢中になる理由
オアシスが他のバンドと一線を画す要素
90年代は、社会の閉塞感を陰鬱なサウンドで体現したアメリカのグランジロックや、センスと手際の良さで様々なジャンルをまとめたミクスチャーロックやアートロックなど、多くの個性豊かなバンドが活躍する時代でした。しかし、高度な音楽性を追求していくなかで抜け落ちてしまったものがある。それが、歌えるメロディだったのです。 見ず知らずの人間同士をつなぎ合わせる大合唱。この音楽への原始的な情熱を掻き立てる力こそ、オアシスが他のバンドと一線を画す要素なのです。 「Don’t Look Back In Anger」、「Wonderwall」、「Whatever」、「Live Forever」、「Champagne Supernova」、「Morning Glory」などなど。これほどまでに歌える曲を持つバンドは他にあるでしょうか? そして、この歌えるメロディを鍛えたものこそが演奏力の限界です。上記のヒット曲は、あるコードフォームを覚えればどれも弾けてしまいます。G、Eマイナー、C、D。基本的にこの4つを覚えていれば誰でも演奏することができます。オアシスのヒット曲は、ギターの基礎中の基礎から生まれたのですね。ギターのネックに取り付けるカポタストという便利な道具を使ってキーを変えれば、オアシスの代表曲はすべてカバーできるでしょう。
能力の限界を逆手に取って最大の長所に
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